531:  2010/07/07(水) 23:03:42 ID:q7IOZm2f0
この話は霊感の強い友達の話。 
その友達は中学生の時からの付き合いで、30手前になった今でも 
けっこう頻繁に遊んだり、飲みに行くような間柄。 
で、その日も飲みに行こうかってことで、とりあえず俺の家に 集合することになったんです。 
先にそいつと、そいつの彼女が到着して、ゲームしながらもう一人の女の子を待ってたんです。 
その霊感の強い子をM、遅れてくる子をS、俺のことをAとしますね。Mの彼女はKで。 



で、40分くらいしたころかな、Sちゃんがやってきたんです。 
その瞬間、というかSちゃんの車が俺ん家の敷地に入った瞬間かな
Mが「やべぇ。これやべぇ。やべ・・・・ どうしよ・・」
って言ったんです。
Sちゃんが俺の部屋まで上がってきました。
Mは顔面蒼白ってかんじで、
M「Sちゃんよ・・・・ 何持ってきたん?出してみ・・・」
S「え?え?もしかして私やばいの持ってきちゃった・・・のか・・な?」
M「うん・・」
S「これ・・・来週家の納屋を解体するんで掃除してたら出てきたん」
そういってSちゃんは木箱を出したんです。
20?四方ほどの木箱でした。電話でパズルって言ってたのはこのことだろう、
小さなテトリスのブロックみたいな木が組み合わさって箱になってたと思う。

M「それ以上触んなや!触んなや!!」
その瞬間、Mはトイレに猛ダッシュ「おぅえぇええ。ぅぇえぇうぇええええ」
嘔吐の声が聞えてきました。
一通り吐き終えたMが戻ってきました。
Mが携帯を取り出し電話をかけました。
M「Tさん・・・・コトリバコ・・・ コトリバコ友達が持ってきた」
M泣いてました。Tさんに電話かけて泣いてる29歳・・・
それほど恐ろしいことなんでしょう。俺も泣きそうでした。

532: 2010/07/07(水) 23:04:42 ID:q7IOZm2f0
M「それ以上触んなや!触んなや!!」
その瞬間、Mはトイレに猛ダッシュ「おぅえぇええ。ぅぇえぇうぇええええ」
嘔吐の声が聞えてきました。
一通り吐き終えたMが戻ってきました。
Mが携帯を取り出し電話をかけました。
M「Tさん・・・・コトリバコ・・・ コトリバコ友達が持ってきた」
M泣いてました。Tさんに電話かけて泣いてる29歳・・・
それほど恐ろしいことなんでしょう。俺も泣きそうでした。

それからしばらくして寺生まれで霊感の強いTさんが到着。
Tさん「みんな、下がってな!」
Mも箱を床に置いて俺たちと一緒にTさんの背後に回る。
Tさん「さあ、姿を見せな!」
すると組木の隙間から黒い煙がもくもくと立ち昇り、その煙が人の形に!
?「これはこれは!そのオーラ、寺生まれとお見受けしましたが?」
Tさん「そうだ。」
?「おっと、自己紹介がまだでしたね。私はコトリバコの魔人、セプティマ・コトリパーダ。」
?「よろしければ貴方の名前をお聞かせ願いたい。」
Tさん「あいにく、コトリパーダごときに名乗る名は持ち合わせてはいない!」
?「フッ…、どうやら傲岸不遜が貴方の性分のようだ。」
Tさん「驕っているのはお前だ!」
?「私が驕っている?私は寺生まれである貴方を自分と同格と考え、そのように振舞っているつもりですが?」
Tさん「コトリパーダごときがこの俺を自分と同格と考える…それが踊りだと言っている!」
?「ならばお見せしましょう、私の力を! 鎮まれ!ブルヘリア!」
その掛け声と共に化け物の体が禍々しく変化していく、
最初は普通(?)の人間の姿だったそれはそして全身目玉の化け物に!

533: 2010/07/07(水) 23:06:16 ID:q7IOZm2f0
?「これが私の力、たった今から貴方の左足の支配権は私の物となりました。」
?「私はこの力をアモールと呼んでいます。」
Tさん「何!?」
?「さあ、一歩前へ。」
化け物がそう言うとTさんは本当に左足から一歩、化け物の方に進みました。
そして、その事にTさん自身が驚いているようでした。そして次の瞬間、
Tさん「破ァ!」
なんとTさんは自分の足を手刀で切り付けたのです。ぱっくりと開いた傷口から血が溢れ出します。
?「ほう、相手に支配された自分の足を敵とみなし、足の腱を切りましたか。」
?「だが、これならどうします?」
化け物はそう言うとTさんからMの方に視線を移しました。
そしてTさんはその視線を遮るようにMの前に!
Tさん「貴様っ!」
?「ほう、流石です。ですがその女子の代わりに貴方の左腕が私の支配下におかれましたよ?」
するとTさんは左足の時と同様に自分の左腕も切りつけます。
おびただしい出血と共にだらりと垂れ下がる左腕。
?「即断即決素晴らしい。ですが私にはその決断、いささか軽率に見える。」
?「コトリパーダであるこの私を相手に片手片足で挑むと言うのですか?」
Tさん「難儀な話だ…左腕も捨てた、左足も捨てた。
だがいまだに天と地ほどもある俺と貴様の格の差は少しも縮まっていない。」
?「無駄な強がりを!」
Tさん「卍 破ァ! 千本破ァ景厳!」
その掛け声と共にTさんの右手から発射された光球は
どんどん分裂を繰り返し、とうとう俺の部屋全てを埋め尽くした。
?「無駄な事を!我が全霊のアモールで全て支配してくれる!」
Tさん「止めておけ、この空間を覆う億万の破ァの…一体どれを支配するつもりだ?」
?「おのれ!おのれぇ!おおのおおれえええええええええ!!!!」
破ァの光は化け物の体を包み込みその輝きをより一層増した。
俺たちは思わず目を閉じる。

534: 2010/07/07(水) 23:06:58 ID:q7IOZm2f0
破ァの光が収まった時、既に化け物の姿は無くそこにはあの木箱だけが残されていた。
Tさん「中身は退治したが、こいつは一応俺が預かっておく。」
そう言うとTさんは颯爽とその場を後にした。あれだけ深く切った傷もいつの間にか治ってるし。
やっぱり寺生まれは格が違う!そう思いました。


出典: 【寺生まれって】Tさん 2破ぁ!!目【スゴイ】