323: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ニククエ 2796-vtNh [126.109.186.199]) 2017/06/29(木) 14:15:31.85 ID:KvWPfEiR0NIKU.net
初めて覗いてみたけど以外に面白いな、オカ板。
じゃあひとつ、じいちゃんに聞いた怖い…かわかんないけど…
話を晒してみようと思う。
地元はH県にあるど田舎で、中学校より高い建物なんて全くない場所だった。
わりと昔から人が住んでいたらしく、△△民話伝っていう本が図書室に置いてあったのを中一の俺は見つけた。古い古い文章を現代語訳したものらしい。
こんな、しょっぱくてつまんなそうな本だれが目つけたんだよwとか思いながらそれを読んでみた。
だが内容は、俺の思っていたものとは違った。
もっとつまらない、年寄りの武勇伝みたいなのとか、戦時中の様子とかがだらだら書いてあるだけかと思ってたんだが、書いてあったのは妖怪とか神様とかが出てくるような話ばかり。
そのころクラスで怖い話が流行ってたんで、ここにあるそういう話持って帰ってやろうと思い本を借りた。
家で読んでいると、俺のじいちゃんが声をかけてきた。
「おお、それ、読んどるんか。天狗様の話あるじゃろう」
と言ってきた。
まだ読み始めたばかりだったので何言ってるのかいまいちわからなかったが、確認するといちばん最後の話は
天狗の話だった。
なーんだ天狗って、よくある話じゃん。
と特に興味もなしに
「ああ、あるねー。」みたいな適当な返事をすると、
じいちゃんは隣に腰かけて話し始めた。
(ここからの会話は具体的には覚えてないから、要点をそれっぽくして書くわ)
なんでも、天狗が出たのは俺の家のすぐ隣にある山。
川とイチジク畑を隔てて、窓から見えるN山だ。
じゃあひとつ、じいちゃんに聞いた怖い…かわかんないけど…
話を晒してみようと思う。
地元はH県にあるど田舎で、中学校より高い建物なんて全くない場所だった。
わりと昔から人が住んでいたらしく、△△民話伝っていう本が図書室に置いてあったのを中一の俺は見つけた。古い古い文章を現代語訳したものらしい。
こんな、しょっぱくてつまんなそうな本だれが目つけたんだよwとか思いながらそれを読んでみた。
だが内容は、俺の思っていたものとは違った。
もっとつまらない、年寄りの武勇伝みたいなのとか、戦時中の様子とかがだらだら書いてあるだけかと思ってたんだが、書いてあったのは妖怪とか神様とかが出てくるような話ばかり。
そのころクラスで怖い話が流行ってたんで、ここにあるそういう話持って帰ってやろうと思い本を借りた。
家で読んでいると、俺のじいちゃんが声をかけてきた。
「おお、それ、読んどるんか。天狗様の話あるじゃろう」
と言ってきた。
まだ読み始めたばかりだったので何言ってるのかいまいちわからなかったが、確認するといちばん最後の話は
天狗の話だった。
なーんだ天狗って、よくある話じゃん。
と特に興味もなしに
「ああ、あるねー。」みたいな適当な返事をすると、
じいちゃんは隣に腰かけて話し始めた。
(ここからの会話は具体的には覚えてないから、要点をそれっぽくして書くわ)
なんでも、天狗が出たのは俺の家のすぐ隣にある山。
川とイチジク畑を隔てて、窓から見えるN山だ。
324: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ニククエ 2796-vtNh [126.109.186.199]) 2017/06/29(木) 14:16:29.30 ID:KvWPfEiR0NIKU.net
そこに、天狗は天狗でも子天狗がいるらしい。
大天狗の話からしようか。
N山の大天狗は大昔から気が荒く、ちかくのM湾がよく氾濫していたのはそいつのせいだと考えられていた…というか、天狗のせいだというのはある種の固定観念のようなものだったらしい。村人全員が盲目的に信じていた。
そしてある夏、今までとは比べ物にならぬ程の大洪水が起き、稲やらなんやらが全部流されてしまった。
そのせいで年貢が払えず、慕われていた庄屋さんが都へ連れていかれる事態となってしまったそうだ。
村人は怒り、となりの村から腕のいい僧を呼んで、
山に火を放った。
林業や猟をしていた人も多かっただろうし、生命線の山を焼くなんてと思ったが、村人たちはもう後に引ける状態ではなかったのだろう。
作戦はうまくいった。
天狗はその翼に火傷を負い、落ちてきたところを村人に処刑されてしまったそうだ。
いつ頃の話かはよくわからないが、年貢という言葉がでてきたから多分江戸だろうな。
ここまでが、あの民話伝にあった話。
大天狗の話からしようか。
N山の大天狗は大昔から気が荒く、ちかくのM湾がよく氾濫していたのはそいつのせいだと考えられていた…というか、天狗のせいだというのはある種の固定観念のようなものだったらしい。村人全員が盲目的に信じていた。
そしてある夏、今までとは比べ物にならぬ程の大洪水が起き、稲やらなんやらが全部流されてしまった。
そのせいで年貢が払えず、慕われていた庄屋さんが都へ連れていかれる事態となってしまったそうだ。
村人は怒り、となりの村から腕のいい僧を呼んで、
山に火を放った。
林業や猟をしていた人も多かっただろうし、生命線の山を焼くなんてと思ったが、村人たちはもう後に引ける状態ではなかったのだろう。
作戦はうまくいった。
天狗はその翼に火傷を負い、落ちてきたところを村人に処刑されてしまったそうだ。
いつ頃の話かはよくわからないが、年貢という言葉がでてきたから多分江戸だろうな。
ここまでが、あの民話伝にあった話。
325: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ニククエ 2796-vtNh [126.109.186.199]) 2017/06/29(木) 14:17:36.42 ID:KvWPfEiR0NIKU.net
ほんとうに怖いのはここから。
天狗の話なんてしってる子供がいなくなった、戦後のある年の夏。
N山に行った小学生男子数名が、夜になっても帰ってこない。
当然大捜索…といっても町の人たち駆り出して山とか川とかを探す程度だが、懸命に探された。
そしたら見つかった…ずっと遠くのN川中流で。
不思議なのが、気を失ったその子たちはカエルの上半身にまみれてたこと…。
その事件のあと、似たような事件が続いた。
夜のあいだに漁船に大量の鳥の糞がたまってたり、
カラスが小学校の正門にずらっと並んだり。
こんなのが一か月ほど続いた。
いつのまにか、天狗の噂が流れていた。
処刑された天狗の、怨念だ と。
決定的になったのが、町のJ寺の目の前で起きた事件。
田んぼのあぜや用水路に大量の山菜や果物が積まれ、水がつまってあふれ出ていた。周囲には鳥の羽。
その寺の住職は調査に乗り出した。山や犯行(?)場所をまわり、人々に聞き込みをしてみたり。代替わりしたばかりだったらしいから、伝承のことをしらなかったんだろうな。
結果、N山の大天狗の話に行き着いた。
ここから先はよく覚えていない。じいちゃんに確認しようにも、もう聞けない。住職が特殊な方法で子天狗の魂?をひきよせ捕らえた、みたいな話だったとうろ覚え。
だが最期の子天狗の言葉は鮮明におぼえている。
天狗の話なんてしってる子供がいなくなった、戦後のある年の夏。
N山に行った小学生男子数名が、夜になっても帰ってこない。
当然大捜索…といっても町の人たち駆り出して山とか川とかを探す程度だが、懸命に探された。
そしたら見つかった…ずっと遠くのN川中流で。
不思議なのが、気を失ったその子たちはカエルの上半身にまみれてたこと…。
その事件のあと、似たような事件が続いた。
夜のあいだに漁船に大量の鳥の糞がたまってたり、
カラスが小学校の正門にずらっと並んだり。
こんなのが一か月ほど続いた。
いつのまにか、天狗の噂が流れていた。
処刑された天狗の、怨念だ と。
決定的になったのが、町のJ寺の目の前で起きた事件。
田んぼのあぜや用水路に大量の山菜や果物が積まれ、水がつまってあふれ出ていた。周囲には鳥の羽。
その寺の住職は調査に乗り出した。山や犯行(?)場所をまわり、人々に聞き込みをしてみたり。代替わりしたばかりだったらしいから、伝承のことをしらなかったんだろうな。
結果、N山の大天狗の話に行き着いた。
ここから先はよく覚えていない。じいちゃんに確認しようにも、もう聞けない。住職が特殊な方法で子天狗の魂?をひきよせ捕らえた、みたいな話だったとうろ覚え。
だが最期の子天狗の言葉は鮮明におぼえている。
326: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ニククエ 2796-vtNh [126.109.186.199]) 2017/06/29(木) 14:19:15.59 ID:KvWPfEiR0NIKU.net
ミス
「最期の子天狗についてのじいちゃんの言葉」
「最期の子天狗についてのじいちゃんの言葉」
328: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ニククエ 2796-vtNh [126.109.186.199]) 2017/06/29(木) 14:23:01.17 ID:KvWPfEiR0NIKU.net
炎に焼かれながら、子天狗はカラスと人の断末魔を足して二で割ったような
叫び声をあげた。
そして周囲の、じいちゃん含む町民をにらみながら息絶えた。
その場に居合わせた者は皆、山で行方不明になったそうだ。
うちのじいちゃんも、認知症が進んだころ山へ散歩に行ってから
帰ってこない…。
叫び声をあげた。
そして周囲の、じいちゃん含む町民をにらみながら息絶えた。
その場に居合わせた者は皆、山で行方不明になったそうだ。
うちのじいちゃんも、認知症が進んだころ山へ散歩に行ってから
帰ってこない…。
329: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ニククエ 2796-vtNh [126.109.186.199]) 2017/06/29(木) 14:24:00.07 ID:KvWPfEiR0NIKU.net
汚い文章ごめん。
失礼しました。
失礼しました。
330: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ニククエWW 7f6e-Pu7w [153.133.240.194]) 2017/06/29(木) 14:26:12.95 ID:2gRSJcKM0NIKU.net
もう一度山を焼くべきだわそれ
なんつー祟りだよ
なんつー祟りだよ
331: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ニククエ 2796-vtNh [126.109.186.199]) 2017/06/29(木) 14:29:20.86 ID:KvWPfEiR0NIKU.net
>>330
その線も考えたけどさすがに犯罪かなって。
さらなる祟りも怖いし。
その線も考えたけどさすがに犯罪かなって。
さらなる祟りも怖いし。
337: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ニククエWW c7ca-U1Q1 [114.158.25.129]) 2017/06/29(木) 20:16:35.22 ID:jtrc0DVk0NIKU.net
>>325
>不思議なのが、気を失ったその子たちはカエルの上半身にまみれてたこと…。
ごめん、この文章が理解出来ない
子どもたちの上半身に無数のカエルがくっついていたってこと?
>不思議なのが、気を失ったその子たちはカエルの上半身にまみれてたこと…。
ごめん、この文章が理解出来ない
子どもたちの上半身に無数のカエルがくっついていたってこと?
338: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ニククエ a716-wjSU [116.91.160.207]) 2017/06/29(木) 22:38:16.65 ID:q6iXd5va0NIKU.net
長文で創作だけど投稿していいですか
341: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ニククエ 87fe-wjSU [218.46.113.220]) 2017/06/29(木) 22:55:28.86 ID:scFhOm9v0NIKU.net
>>338
おながいします
おながいします
342: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ニククエ a716-wjSU [116.91.160.207]) 2017/06/29(木) 23:10:36.07 ID:q6iXd5va0NIKU.net
今、高校3年です。小学校6年と去年のお盆の話をします。
自分の父親は次男で東京に出てるんですが、
毎年お盆には田舎の実家に里帰りをします。
母親と、自分や弟もついていくんですが、
年によって1泊のときも5泊くらいしてくるときもありました。
小6のときはじいちゃん、ばあちゃんがいたんですが、
2年後にばあちゃんが亡くなって今はじいちゃんだけです。
ばあちゃんの葬式にはもちろん行きましたよ。
小6のお盆ですね。・・・このとき自分は死んだと思うんです。
いや、死ぬような怪我や病気ってことじゃなくて・・・実際に死んだんです。
その年は8月の11日には田舎に着いて、16日に帰る予定でした。
父親は公務員で、夏休みの他に年次休暇もとったみたいで、
ゆっくりできる年だったんです。
着いた翌日から、捕虫網を買ってもらって虫捕りに行きました。
弟はまだ赤ちゃんでしたから、自分一人でです。
それまでも毎年行ってたんで、裏の畑から渓流、
浅い林くらいは場所がわかってました。
カブト虫がいる木が林の中にあって、昼でも何匹かはつかまるんです。
自分の父親は次男で東京に出てるんですが、
毎年お盆には田舎の実家に里帰りをします。
母親と、自分や弟もついていくんですが、
年によって1泊のときも5泊くらいしてくるときもありました。
小6のときはじいちゃん、ばあちゃんがいたんですが、
2年後にばあちゃんが亡くなって今はじいちゃんだけです。
ばあちゃんの葬式にはもちろん行きましたよ。
小6のお盆ですね。・・・このとき自分は死んだと思うんです。
いや、死ぬような怪我や病気ってことじゃなくて・・・実際に死んだんです。
その年は8月の11日には田舎に着いて、16日に帰る予定でした。
父親は公務員で、夏休みの他に年次休暇もとったみたいで、
ゆっくりできる年だったんです。
着いた翌日から、捕虫網を買ってもらって虫捕りに行きました。
弟はまだ赤ちゃんでしたから、自分一人でです。
それまでも毎年行ってたんで、裏の畑から渓流、
浅い林くらいは場所がわかってました。
カブト虫がいる木が林の中にあって、昼でも何匹かはつかまるんです。
343: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ニククエ a716-wjSU [116.91.160.207]) 2017/06/29(木) 23:11:19.59 ID:q6iXd5va0NIKU.net
その林に行くには、渓流を渡っていかなくちゃならないんですが・・・
渓流といっても小川みたいなもんです。
幅はけっこうありましたが、深さは膝下までで流れもゆるやかでした。
だから家族も子ども一人で外に出してくれたんだと思います。
その渓流を渡り林に入り、前にカブトを捕った木を思い出して、
何本か回ってみたんですが1匹もいませんでした。
それだけじゃなくて、いつもならうるさいほどに鳴いている蝉も、
オニヤンマ一匹、蝶一匹も見つかりませんでした。
林の中を歩き回って探したんですが成果はなく、つまらなくなったし、
静かで寂しくて、なんだか怖くなってきたんです。
それで帰ろうとしました。時間は午後3時過ぎくらいじゃなかったかと思います。
とぼとぼ歩いてると、急に日が陰って暗くなりました。
背後の林の中も黒くなって、
何かがそこから追いかけてくるような気がしたんです。・・・それで走りました。
渓流を渡るときは流れから出てる石を5つ6つ踏んでいくんですが、
川の真ん中辺で苔に足がつるっと滑りました。ガーンと強い衝撃があって、
マンガみたいですが目から火花が散った感覚がありました。
渓流といっても小川みたいなもんです。
幅はけっこうありましたが、深さは膝下までで流れもゆるやかでした。
だから家族も子ども一人で外に出してくれたんだと思います。
その渓流を渡り林に入り、前にカブトを捕った木を思い出して、
何本か回ってみたんですが1匹もいませんでした。
それだけじゃなくて、いつもならうるさいほどに鳴いている蝉も、
オニヤンマ一匹、蝶一匹も見つかりませんでした。
林の中を歩き回って探したんですが成果はなく、つまらなくなったし、
静かで寂しくて、なんだか怖くなってきたんです。
それで帰ろうとしました。時間は午後3時過ぎくらいじゃなかったかと思います。
とぼとぼ歩いてると、急に日が陰って暗くなりました。
背後の林の中も黒くなって、
何かがそこから追いかけてくるような気がしたんです。・・・それで走りました。
渓流を渡るときは流れから出てる石を5つ6つ踏んでいくんですが、
川の真ん中辺で苔に足がつるっと滑りました。ガーンと強い衝撃があって、
マンガみたいですが目から火花が散った感覚がありました。
344: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ニククエ a716-wjSU [116.91.160.207]) 2017/06/29(木) 23:13:00.57 ID:q6iXd5va0NIKU.net
右の側頭部を打ったんだと思います。
しばらく片手で頭を押さえて、半ば水に入った状態でうつぶせになってました。
そのうち少しずつ痛みが引いてきたんで、石の上に立ち上がると、
その石のすぐ横の水に自分が倒れてたんですよ。
あ然としました。半ズボンも同じでしたし、着ていた薄緑のTシャツも同じ・・・
ただ虫かごは自分が肩に下げていて、捕虫網は一つだけ流れに落ちてました。
つまり・・・服と体だけ自分が二つになってるわけです。
そのうつ伏せに倒れている自分の頭のあたりの水が赤く渦巻いていて、
出血してると思いました。
わけがわからず、走って逃げ帰りたかったんですが、
これをこのままにしておいてはいけないという気がしました。
それで、体の下に手を入れて水の中でもう一人の自分をひっくり返してみました。
顔が見えました。鏡で見る通りの自分の顔でしたが、固く両目をつむっていました。
頭の横が切れているらしく、血がごわっと浮かび上がって流れていきました。
鼻と口に手をあててみましたが、息をしてると感じませんでした。
胸に手をあてても、心臓も動いていないと思ったんです。
これを・・・このままにしててはいけない、という考えがさらに強くわきあがってきました。
しばらく片手で頭を押さえて、半ば水に入った状態でうつぶせになってました。
そのうち少しずつ痛みが引いてきたんで、石の上に立ち上がると、
その石のすぐ横の水に自分が倒れてたんですよ。
あ然としました。半ズボンも同じでしたし、着ていた薄緑のTシャツも同じ・・・
ただ虫かごは自分が肩に下げていて、捕虫網は一つだけ流れに落ちてました。
つまり・・・服と体だけ自分が二つになってるわけです。
そのうつ伏せに倒れている自分の頭のあたりの水が赤く渦巻いていて、
出血してると思いました。
わけがわからず、走って逃げ帰りたかったんですが、
これをこのままにしておいてはいけないという気がしました。
それで、体の下に手を入れて水の中でもう一人の自分をひっくり返してみました。
顔が見えました。鏡で見る通りの自分の顔でしたが、固く両目をつむっていました。
頭の横が切れているらしく、血がごわっと浮かび上がって流れていきました。
鼻と口に手をあててみましたが、息をしてると感じませんでした。
胸に手をあてても、心臓も動いていないと思ったんです。
これを・・・このままにしててはいけない、という考えがさらに強くわきあがってきました。
345: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ニククエ a716-wjSU [116.91.160.207]) 2017/06/29(木) 23:13:50.52 ID:q6iXd5va0NIKU.net
人に見られるとすごくマズイことになる、
そんな気がしたんで両足を持って引きずりました。
・・・重かったですよ。ひっぱるたびもう一人の自分の頭が石にあたって、
ガツンガツンという振動が手に伝わってきました。
なんとか川から上げて5・6m引きずると、
くぼみが続いてて中に葦が生えてるとこがあり、
そこにもう一人の自分・・・自分の死体を投げ込んだんです。
死体は草に隠れて見えなくなりました。
それが目の前から消えたんでホッとしました。
なぜだか、ずっと見ててはいけないものだという気がしたんですね。
この間、15分はたってなかったと思います。何かにあやつられているような行動でした。
網を拾って、かなり濡れた状態で実家に戻りました。
・・・家族や祖父母には川で転んだと言いました・・・
が、あのもう一人の自分のことは口に出しませんでした。
その頃には、自分の死体を見たことや、
足に中に投げ込んだことが遠い夢のような記憶になってました。
それに自分が生きてここにいるんだから、信じてもらえないだろうとも思ったんです。
川で石に打った頭のところはまだズキズキ痛くて、それには現実感がありました。
ただ血はまったく出ておらず、少しコブになってたくらいでした。
そんな気がしたんで両足を持って引きずりました。
・・・重かったですよ。ひっぱるたびもう一人の自分の頭が石にあたって、
ガツンガツンという振動が手に伝わってきました。
なんとか川から上げて5・6m引きずると、
くぼみが続いてて中に葦が生えてるとこがあり、
そこにもう一人の自分・・・自分の死体を投げ込んだんです。
死体は草に隠れて見えなくなりました。
それが目の前から消えたんでホッとしました。
なぜだか、ずっと見ててはいけないものだという気がしたんですね。
この間、15分はたってなかったと思います。何かにあやつられているような行動でした。
網を拾って、かなり濡れた状態で実家に戻りました。
・・・家族や祖父母には川で転んだと言いました・・・
が、あのもう一人の自分のことは口に出しませんでした。
その頃には、自分の死体を見たことや、
足に中に投げ込んだことが遠い夢のような記憶になってました。
それに自分が生きてここにいるんだから、信じてもらえないだろうとも思ったんです。
川で石に打った頭のところはまだズキズキ痛くて、それには現実感がありました。
ただ血はまったく出ておらず、少しコブになってたくらいでした。
346: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ニククエ a716-wjSU [116.91.160.207]) 2017/06/29(木) 23:15:39.27 ID:q6iXd5va0NIKU.net
・・・次の朝早く渓流にいってみたんです、もう一度確かめようと思って。
死体を投げ込んだはずの葦の中を探してみたんですが、どこにもありませんでした。
消えてしまってたんですね。すごく安心しました。
ああやっぱり、昨日見たのは夢みたいなもんだったって。
たぶん頭を強く打ったショックで、
一時的に気が変になっちゃったんだろうと思ったんです。
翌日からはお盆に入って虫捕りはできなくなりました。
だんだんと親戚が集まってきて、花火をしたり墓参りをしたりしました。
そんなこんなで、帰る頃には渓流での出来事は気にならなくなっていました・・・
その後もほぼ毎年、両親と弟とで実家には行きました。
渓流までは10分もかからなかったんで、
虫捕りはやめましたが、毎年一人で見にいったんですよ。
もちろんなにもなかったです。そしてばあちゃんが亡くなって・・・
高校に入学した年、渓流のあたりの野原が開発にかかって、林は切られ、
川は護岸され、道路が通って家が立ち並ぶ予定だということを聞きました。
死体を投げ込んだはずの葦の中を探してみたんですが、どこにもありませんでした。
消えてしまってたんですね。すごく安心しました。
ああやっぱり、昨日見たのは夢みたいなもんだったって。
たぶん頭を強く打ったショックで、
一時的に気が変になっちゃったんだろうと思ったんです。
翌日からはお盆に入って虫捕りはできなくなりました。
だんだんと親戚が集まってきて、花火をしたり墓参りをしたりしました。
そんなこんなで、帰る頃には渓流での出来事は気にならなくなっていました・・・
その後もほぼ毎年、両親と弟とで実家には行きました。
渓流までは10分もかからなかったんで、
虫捕りはやめましたが、毎年一人で見にいったんですよ。
もちろんなにもなかったです。そしてばあちゃんが亡くなって・・・
高校に入学した年、渓流のあたりの野原が開発にかかって、林は切られ、
川は護岸され、道路が通って家が立ち並ぶ予定だということを聞きました。
347: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ニククエ a716-wjSU [116.91.160.207]) 2017/06/29(木) 23:17:16.86 ID:q6iXd5va0NIKU.net
翌年、高2の去年のお盆です。
じいちゃんは1年でずいぶん齢をとった印象になっていました。
送り盆が終わって次の日帰るという夜、じいちゃんが自分を裏の小屋にさそいました。
どういう用事かわからなかったけどついていったんです。
それまで入ったことがなかったんですが、小屋は2階建ての木造でけっこう広く、
じいちゃんは何も言わずに裸電球をつけ、階段をのぼっていきました。
自分も後をついていきましたが、2階は屋根裏のようにせまく、
その4分の1を占めるほどの大きな両開きの衣装ダンスがありました。
じいちゃんは、近づこうとする自分を手で制してその鍵も開け、
おもむろに扉を開きました。薄暗い光でしたが、はっきり見たんです。
固く目を閉じ眉間にしわがよった子どもの顔、薄緑のTシャツに半ズボン・・・
小6のときの自分が、そのままの姿で藁束に囲まれるようにして立たせられていました。
肌は青白いものの、腐っている様子はなく嫌な臭いもしませんでした。
額から側頭部にかけて、白くぱっくりと口を開けた大きな傷跡がありました。
じいちゃんは「忘れてないだろう・・・あの日に死んだお前だよ。
翌朝早く拾ってきたんだ。・・・今はこうだけど、ときどき口をきくんだよ。
代わりたい、早く代わりたいって・・・
じいちゃんもそろそろ体が弱ってきてな、いつまで抑えておけるかわからん。
だから今夜お前に見せた・・・」こんなふうに言ったんです。
じいちゃんは1年でずいぶん齢をとった印象になっていました。
送り盆が終わって次の日帰るという夜、じいちゃんが自分を裏の小屋にさそいました。
どういう用事かわからなかったけどついていったんです。
それまで入ったことがなかったんですが、小屋は2階建ての木造でけっこう広く、
じいちゃんは何も言わずに裸電球をつけ、階段をのぼっていきました。
自分も後をついていきましたが、2階は屋根裏のようにせまく、
その4分の1を占めるほどの大きな両開きの衣装ダンスがありました。
じいちゃんは、近づこうとする自分を手で制してその鍵も開け、
おもむろに扉を開きました。薄暗い光でしたが、はっきり見たんです。
固く目を閉じ眉間にしわがよった子どもの顔、薄緑のTシャツに半ズボン・・・
小6のときの自分が、そのままの姿で藁束に囲まれるようにして立たせられていました。
肌は青白いものの、腐っている様子はなく嫌な臭いもしませんでした。
額から側頭部にかけて、白くぱっくりと口を開けた大きな傷跡がありました。
じいちゃんは「忘れてないだろう・・・あの日に死んだお前だよ。
翌朝早く拾ってきたんだ。・・・今はこうだけど、ときどき口をきくんだよ。
代わりたい、早く代わりたいって・・・
じいちゃんもそろそろ体が弱ってきてな、いつまで抑えておけるかわからん。
だから今夜お前に見せた・・・」こんなふうに言ったんです。
348: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ニククエ a716-wjSU [116.91.160.207]) 2017/06/29(木) 23:18:29.45 ID:q6iXd5va0NIKU.net
オワタ
361: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ワッチョイW fff5-4ejn [113.148.46.85]) 2017/06/30(金) 11:36:59.52 ID:hJtzRnuS0.net
>>348
ぞわぞわして良かった。乙
ぞわぞわして良かった。乙
352: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (スップ Sd7f-/yms [1.75.4.143]) 2017/06/30(金) 06:06:55.52 ID:7UGOlgsHd.net
創作って一言さえなきゃかなり良かったのに…
面白かった
面白かった
351: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ワッチョイ 2796-vtNh [126.109.186.199]) 2017/06/30(金) 05:19:07.01 ID:8B4VEu2G0.net
思ってたより怖くてゾワッとしたわ
元スレ:http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1497932776/
コメント