人を動かす要素


上手に人を動かすテクニックとしての言葉でもあるアメとムチだが実際に実験を行った大学がある。2015年にワシントン大学が実験をしているが意外な結果が出ていることがわかる。

リーダーシップなどの良い参考になるかもしれないこの実験結果は、今後の自分の生き方を大きく変えてくれるヒントになるかもしれない。



実験開始



1:学生にヘッドホンをつけさせ左右のどちらに音が出たかを当てるテスト

2:2台のPC画面を使用して、どちらが光ったかを当てるテスト

至ってシンプルなこの実験だが対象者に与えられたアメとムチの内容は以下のようになる。

アメ:テストに正解すると5セントから25セントの報酬が貰える

ムチ:テストに失敗すると5セントから25セントの支払いが生じる

テスト自体も至ってシンプルであり対象者に与えられるアメとムチも明快となっている。果たしてこの結果はいかなるものになるのか。

実験結果

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この実験ではアメよりもムチの効果が有効だということが分かった。最大で25セントを支払わなければいけないとなると、気持ち的にも引き締まり効果が発生する。

結果として間違いを修正し集中するという学生がアメ効果よりも3割高くなったのだ。

研究チームも実験の結果には興味を示しており人間の行動を変える為に必要なものはポジティブなものよりもネガティブな罰の方が有効的だということだった。

ここで一つ間違いを犯しやすいのが罰のレベルである。ムチの方が効果があると聞くとやたら罰則を厳しくしたり怒鳴りつけるという行動に移す人がいるが、度を過ぎるとこれは逆効果となり人のやる気を完全に奪ってしまうので注意してもらいたい。

あくまでも人の痛手にならないような小さな罰を与えることが有効であるという見解だ。

こういった行動は自分がピンチとなった場合にも同様の事が発生する。何も問題なく過ごしている時には自分のアラは見えないものだが、いざピンチとなると修正しようと努力を始めることになる。

アメとムチの効果というのも同じように小さいピンチを与えることで人間の持つ防衛本能を活発化させていくというものなのだろう。