1: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:03:40.03 ID:62w7Cw9I0
ブッダ「弟子よ、"実体"なるものは存在しない」

弟子「・・・???」

弟子「一体どういうことでしょうか」

ブッダ「弟子よ、お前は"家"というものが存在すると考えているか」

弟子「師匠、私は"家"が存在すると考えておりますし、その中で暮らしております」

ブッダ「では弟子よ、私が指を指す方を見なさい。そこには何が見える」

弟子「何の変哲もないただの木の家でしょう」

ブッダ「弟子よ、お前はこれを"家"と呼ぶのだな」

弟子「それ以外になんと呼べばよろしいでしょうか、師匠」

引用元: https://swallow.5ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1586624620/







2: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:04:15.12 ID:62w7Cw9I0
ブッダ「ではこの家から床を取り除くことにする。弟子よ、これは"家"と呼べるだろうか」

弟子「言えます、師匠」

ブッダ「ではこの家からさらに屋根を取り除くことにする。弟子よ、これは"家"と呼べるだろうか」

弟子「不十分ではありますが家と呼ぶことも可能でしょう」

ブッダ「ではこの家からさらに壁を取り除くことにする。弟子よ、これは"家"と呼べるだろうか」

弟子「師匠、これはもはや家とは呼べません」

3: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:04:38.17 ID:62w7Cw9I0
ブッダ「お前は今まで"家"であると述べてきたものを"家"でないと言った。弟子よ、お前にとっての"家"は壁であったのか」

弟子「師匠、それは違います。壁がなくとも柱と屋根があればそれは家と呼べるでしょう」

ブッダ「では一体"家"なるものはどの時点で"家"となり、どの時点で"家"でなくなるのか」

弟子「師匠、それは我々の暮らしに安息を与えるものにできる時点でしょう」

4: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:04:50.75 ID:Z4abFuvM0
色即是空やろか??

5: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:05:09.48 ID:xIga+D2C0
空即是色やな??

6: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:05:10.48 ID:62w7Cw9I0
ブッダ「つまり"家"なるものは個々人の思い方によって存在する時点が異なるというのだな。草原に生きる人は布の天幕にも安息の場を見いだすが、雨風の多い我がインドの地に生きる民はそうはいかない」

弟子「そういうことになりましょう」

ブッダ「弟子よ、お前は初め「家は存在する」と言った。しかし"家"というものなど初めから存在しないのだ。その存在は我々の心が作り上げたものでしかないのだ。」

9: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:06:44.80 ID:62w7Cw9I0
ブッダ「同じことはあらゆるものに言える。存在は絶対的なものではなく、相対的に我々が生み出しているのにすぎない」

弟子「師匠、それは違うのではないでしょうか。家は存在しないかもしれませんが、それ以外のものには確実に存在しているものがあります」

12: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:07:31.41 ID:E7RuxtrC0
お経の内容ってこれよな

15: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:08:43.07 ID:t1JNghhU0
プラトン「家のイデアが存在する」

16: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:08:44.18 ID:62w7Cw9I0
弟子「家は人が作り上げるものですから、確かに人がいなければ存在しておりません。しかし、家を作るために必要な"木"は確実に存在しております」

ブッダ「なぜそう考える」

弟子「木は人間の存在に関係なく存在しているため、個々人の考えに左右されることもないからです」

18: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:09:11.08 ID:S/iprQj30
弟子食らいついてきて草

27: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:11:19.90 ID:SZwOtszS0
>>18
食らいつかなきゃ問答にならんからね

24: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:10:46.58 ID:62w7Cw9I0
ブッダ「弟子よ、そなたの考えはまことに鋭いものだな。しかしそれは違う」

弟子「なぜですか、師匠」

ブッダ「"木"も所詮人の考えで生み出された相対的な存在にすぎぬ。弟子よ、そこに生えている木をこすってみよ」

29: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:12:11.86 ID:62w7Cw9I0
弟子「こうすればよろしいのですか、師匠」

ブッダ「手のひらに何が見える」

弟子「木の表面から剥がれた小さな木屑が見えます」

ブッダ「弟子よ、それは"木"と言えぬのか?」

38: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:14:01.18 ID:62w7Cw9I0
弟子「これはただの屑であり、木と呼ぶことなどできないでしょう」

ブッダ「ではその木の屑が集まったこの大木もまた、"木"と呼ぶことはできないのか」

弟子「それは違います、師匠」

ブッダ「なぜだ」

弟子「それは…」

40: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:14:05.20 ID:8eGb9FfR0
ドーナツの穴やぞ、何もない空間なのにドーナツがあるが故にその空間は「ドーナツの穴」と呼ばれる

45: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:15:54.98 ID:lFfqz8bb0
ワイこのスレ見るまで仏教が哲学としての側面持っとるもんだって知らんかった

47: 【B:89 W:62 H:96 (B cup) 167 cm age:49】 2020/04/12(日) 02:16:17.99 ID:YkHjvscG0
続き

51: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:17:02.71 ID:orRnUsB70
弟子負けるな

52: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:17:07.84 ID:62w7Cw9I0
ブッダ「あらゆるものはこのような屑が集まってできている。すべてのものは突き詰めて分解すれば極小の屑となる」

ブッダ「なぜ、そなたは木なるものがそれそのものとして存在していると思うのか。我々が単に屑の集まりを、ある段階に達したら木と呼んでいるだけだ」

64: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:19:25.49 ID:62w7Cw9I0
弟子「それは木が我々にとって意味あるものであるから、単なる屑の集まりとは異なった見なし方をしているだけ、と?」

ブッダ「そうだ、あらゆるものは人との関わりによって存在を与えられる」

弟子「なるほど……あなたが普段おっしゃられている"縁起"なるものはそのことですね」

ブッダ「そうだ」

70: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:19:50.53 ID:62w7Cw9I0
弟子「師匠、確かにその考えは面白いものではあります。しかしそれが結局のところ、私の人生にとって何になるのでしょうか。私は空虚な言葉遊びを嗜むために家を捨ててきた訳ではありませぬ」

78: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:20:53.87 ID:62w7Cw9I0
ブッダ「弟子よ、存在に囚われぬことで初めて我々は苦の呪縛から逃れられるのだ。我々が目指す地は、正にこの縁起の理解なくして辿り着けぬ」

ブッダ「我々はなぜこの世には"悪"なるものが存在するのかと心を悩ませている。しかし弟子よ、それは無益だ。"悪"などは初めから存在しないのだから。あらゆるものは我々が生んだ言葉でしかない、そこに絶対的な存在はないのだ」

81: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:21:16.90 ID:mvC8sjaN0
はえ~縁起ってそういう意味だったんか・・・

82: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:21:20.33 ID:P7CEs2J40
ブッダが素粒子見たらなんて言うんやろなあ

84: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:21:37.00 ID:62w7Cw9I0
ブッダ「それは"悪"のみではない。"善"も"美"も"快"も存在しないのだ。」

ブッダ「我々は往々にして快楽に溺れる。その欲望は無限に尽きることはないが、我々の力は有限だ。ゆえに我々は必ず手の届かぬ快楽を前にして苦に苛まれることとなる」






ブッダ「しかし弟子よ、案ずるな。快楽とは絶対的なものではない。それは初めから存在しているのでない。ただ我々の心が生み出したものなのだ。ならばそれは必ず克服できる。そもそも我らがそれを生まなければいいのだ」

86: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:22:14.12 ID:62w7Cw9I0
弟子「師匠、我々はどうすればそれを生まぬ人となれるのでしょうか」

ブッダ「弟子よ、"美"も"快"も"名"も、そして"苦"でさえも全て『言葉』であることを知れ。それらはみな先の木の家である。我々がそれを生み出したことを知るとき、我々はそれらへの従属から解放される」

90: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:22:43.18 ID:62w7Cw9I0
ブッダ「それらは絶対的存在ではない。ただの言葉なのだから」

ブッダ「あるゆるものが存在しないことを知るとき、我々はついに"存在"に対して執着することを止めるだろう」

ブッダ「その時こそ、初めて我々は苦から解放されるだろう」

91: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:23:02.10 ID:mw3lKgJH0
つよい

94: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:23:09.20 ID:AlVRgPlY0
色即是空ってどういう意味?

104: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:24:22.03 ID:o/V3pBQc0
>>94
全てのものは実体がないよってこと

112: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:24:36.52 ID:pr29/EPu0
>>94
観測できるものすべては実体がないんや

96: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:23:22.48 ID:62w7Cw9I0
弟子「"苦"から解放されようと考えてる時点で"苦"を実体として捉えてしまっているのではないでしょうか?」

弟子「それでは永遠に"苦"から逃れることなどできないのではないでしょうか?」

ブッダ「弟子よ、それはお前が自身で考えることだ。私はただ、お前より少し先に道を歩く者にすぎない」

99: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:24:00.82 ID:GiEGEcScd
>>96
この弟子強すぎやろ

110: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:24:34.01 ID:62w7Cw9I0
弟子「師匠、そのような煙をまくような物言いをなさらないで下さい。その道の先に何があるかを教えろなどとは言いません。しかし、その道を歩く方法くらいは教えて下さい」

ブッダ「これを語ることはあまり気乗りがしないが、そこまで言うのならしょうがない、語ることにしよう」

122: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:25:47.33 ID:62w7Cw9I0
ブッダ「弟子よ、お前の言う通りだ。我々が言葉の中で苦から逃れる方法を考える限り、解脱に至ることは永遠にない」

ブッダ「弟子よ、だから私は言う。考えるのではなく、感じるのだ。言葉を超えるのに言葉を用いてはならない」 

123: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:26:18.68 ID:VUbOrsru0
>>122
は?

125: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:26:38.75 ID:8CaBgKrGr
>>122
いままでのなんだったんだよ

124: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:26:27.59 ID:62w7Cw9I0
ブッダ「『苦から逃れる』過程で『苦の存在を否定』すること、これは我々の常識からすれば大いなる矛盾である。苦を意識した時点で苦の奴隷となるが、目標が苦からの解放であるのに苦を意識しないというのは根本から不可能であるように思える」

ブッダ「この矛盾を乗り越える方法を私は言葉で説明することはできない、このことは言葉の範疇の外にあるからだ」

132: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:26:58.65 ID:62w7Cw9I0
ブッダ「私が言えるのはこれだけだ。お前がその矛盾を突き詰めて見つめ、もしそこに微かな光を見いだしたなら、迷うことはない、『全力で飛べ』 悟りはその先にある」

138: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:27:30.16 ID:62w7Cw9I0
ブッダ「私の話は以上だ」

弟子「…失礼します」

145: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:28:10.65 ID:62w7Cw9I0
言葉なるものを真剣に見つめ、「言葉」を乗り越えることに人生を費やしたブッダは、生前に一冊の本も書かなかった。
今、現存する仏典は全て後世の弟子がブッダの教えをまとめあげたものである。

おわり 

166: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:29:44.84 ID:t8IOKmSdd
真理は言葉で言い表せないと言う考え方、確か仏教からだったけど、面白いと思ったな
真理は言葉なんぞに押し込められないというか

だから真理を説明する際は、
真理はAではない、Bでもない、Cでもない…
と否定を続けていくことで真理の輪郭を捉えていく、という手法をとるそうな

194: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:32:01.52 ID:GiEGEcScd
>>166
まあ言葉なんて「赤」が何かすら説明できんからな
こんなもん使って色より遥かに深淵であろう真理なんて語れるわけないわな

168: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:29:45.80 ID:Z4abFuvM0
だから、吾唯足るの境地に至るのは難しいんやで??

174: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:30:20.42 ID:OB77qE1n0
こういう良スレはたくさん立ってほしい

175: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:30:25.64 ID:N+td6wLIa
よくわからんが思考は言葉で表せるから苦しみから解放されるには思考の範疇の外に出ろってことか?

191: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:31:41.97 ID:N+td6wLIa
>>175
レスの続きだけど
単純に苦しみから解放されるには思考放棄して何も考えるなってことよな

199: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:32:33.99 ID:pr29/EPu0
>>191
放棄やなくて執着やないか
ようわからんが

221: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:35:11.40 ID:L7pdbxg8d
>>191
ブッダがいいたいのは「何も考えるな」ではなく「何にも執着するな」や
しょせんどんなに楽しかったり辛かったりするものも実体なんてないんやから執着する必要ないでってこと
別に喜怒哀楽の感情が全くない空っぽな人間になれってわけでなく、ただそれを楽しみつつも執着しないってだけや

249: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:37:24.89 ID:N+td6wLIa
>>221
ある意味がんばるなって言ってるようなもんか?
てかブッタはじめ仏教徒も悟り開くことに執着してたけどそれはええんか?

338: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:47:33.83 ID:L7pdbxg8d
>>249
「悟りたいいいい!!!」て考えすら超越した状態のことを悟るって言うんやろ
その前提条件として悟ろうと頑張ること自体は悟りでは決してないけど悟るためには必要なんちゃう

179: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:30:43.61 ID:QNvTQNny0
でもこれヨーロッパ哲学にも通ずるしおもしろいな

183: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:30:56.31 ID:px9T2YQ+0
苦を意識するな
苦も楽も全て人間に備わった信号にしか過ぎない
超越とはネガティブなことを超えるのではなく
全ての概念の外に行くことなのだ

ぎゃあていぎゃあていはらぎゃあていはらそうぎゃあていぼじそわか

205: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:33:01.52 ID:HOwjXYGl0
苦しみから開放されなあかん
開放されようと思うことは新たな苦しみを生む
だから何もかも捨てなあかん
でも捨てることへの執着は苦しみを生む

どうしろっていうんや

209: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:33:58.05 ID:OB77qE1n0
>>205
それを考えろとおっしゃっている

222: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:35:15.98 ID:JPZKu+BJ0
>>205
スポーツとかで集中する時って1つのことに意識が行きすぎたら逆にうまく動けなくなるから
自然体で意識しすぎないってあるやん そういうのと似てるんちゃうの?

349: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:48:40.34 ID:khxq3h2W0
>>222
実際無我の境地ってこれよな

355: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:49:17.07 ID:JPZKu+BJ0
>>349
まぁそれをできるかどうかは別の問題なんやけどな
仕事とかでもその境地に至れたらどれだけストレスないことか

261: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:38:39.33 ID:rH2Qy6kq0
この弟子は狂ったソクラテスみたいなやつやな

262: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:38:45.49 ID:Tnf/yKI50
たまにお寺さんの説法聞くとおもろいよな

192: 風吹けば名無し 2020/04/12(日) 02:31:50.20 ID:Z4abFuvM0
欲を捨てないといけない でも、欲望を捨てようとすることもまた欲望なのです??難しい??