837: 本当にあった怖い名無し 2006/04/10(月) 22:28:38 ID:RP1eOKnJO
あの男

いつだったか、山合いの道で女性の幽霊を車に乗せて成仏する様に説得しその後、娘の中に(?)居るらしくお礼を言われた話しをしたTですが…
その後、新たな霊体験で私自身死にかけ、また娘も関わってくる事がありました。
その話しをさせて頂きたいと思います。
文才無いのはご容赦ください。

今年の2月の事でした。隣県にて荷物を積み終わり会社へと戻る道中の事です。
時間は23時を回っていました。
朝からの雪で路面は轍の跡以外真っ白な状態で山間部と言う事もあり凍結に注意しながら車を走らせていました。
私から見て右は山、左は歩道とガードレールがあり50m下は渓谷でした。
軽い登り坂を越えようとした時、首筋あたりに嫌な悪寒が走り…
耳鳴りがしてきます…
いつも首から下げているお守りを左手で握り首の後ろにあてがおうとした時です。
突然前方に人影が現れました。
私の進路上に立ち尽くしている…
慌ててブレーキをかけた為にタイヤがロックしスリップ…ハンドル操作がほとんど効かぬまま人影へと…
当たる!
…?すり抜けた?
カーブ出口はやや長い直線になっていたので車の制御を取り戻し、気持を落ち着かせます…
何の衝撃も無くすり抜けた人影は男でした。
作業服の様なズボンに半袖のTシャツ、冬の真夜中にはおよそ不似合いな…
一旦広い路側帯を見つけ念の為に車を見て回るも変形はおろか傷も無い…浮遊霊の悪戯だろうかと勝手に推測し再び車を走らせます。
一抹の不安がよぎり再びお守りを握る…と首から下げているお守りの紐が音も抵抗もなくまるで結びめが自然にほどけたかの様にハラリと力無くお守りから垂れ下がり…そして再び悪寒が。
首筋…首の後ろが引き攣るような感覚。
耳鳴りと息苦しさまでも重なってくる…
全身の毛が逆立ってゆくのを感じました。

引用元: https://hobby7.5ch.net/test/read.cgi/occult/1143802282/



838: 本当にあった怖い名無し 2006/04/10(月) 22:31:23 ID:RP1eOKnJO
前方約50mには左曲がりのカーブ。ハンドルをきろうとするが身体が動かない!
金縛りだと理解する頃にはカーブが目前になっており山側へと車は誘われるように…
実際、誘われていましたね。あの男が再び立っていたのだから…
普通ではあり得ない程見開いた死んだ魚みたいな目、裂ける程に口を開けている。
顔とは反対にスローな動きで誘う手…
正直、終わったなと思いました。
そして…要壁と要壁の間の沢、パイプのフェンスをなぎ倒して私と車は突っ込み、物凄い衝撃と頭に激しい痛みを感じると意識を失いました。

【後で聞いた話し】
通りかかった地元の方の通報により私は救助され、病院へ搬送されたそうです。
上半身傷だらけで出血が酷かった上、フロントガラスの割れた所から冷たい沢の水をかぶり体温も低下…
搬送先の病院での処置が終わっても丸3日昏睡状態だったと…

話しを戻します…
4日目に意識を取り戻した訳ですが、その時の事ははっきりと覚えています。
意識の中なのか夢の中なのかは分かりませんが…私はあの男に連れていかれそうになってました。
見た事も無い崖の上で私は崖を背に前に進もうとします…

840: 本当にあった怖い名無し 2006/04/10(月) 22:34:55 ID:RP1eOKnJO
が、あの男が後ろから私を崖下に引きずり込もうとしています。
前には恐らく私が引きずられてきたであろう跡が続いて…
「離してくれ!」私の叫びを無視して男は私をただひたすら崖下へと引きずろうとしてくる。
崖の下が見えてくる…底が見えない真っ暗な闇?その中から無数の手や顔が見える…
絶望的な恐怖がこみあげてくる。
「嫌だ、娘に、妻に会いたい…まだ…死にたくない!」
声の限り叫んで必死にもがく私の左手をふいに誰かが掴みました。
『パパ?帰ろう』
何で?と思う間に娘は小さな手に力を込めて私を引っ張る。
私は必死で力を込めて前へと進むが後ろの男も一段と引きずる力を増してきます。
このままでは…娘まで引きずり込まれる…
「早く離しなさい、もうパパはいいから!」
何度か言っても娘は巌として聞かない…
小さな体に精一杯の力を込めて私を引っ張る。
だがもう後がない…
私は覚悟を決めました。右手で左手を掴む娘の手を振り払おうとした時、その手をまた誰かに掴まれました。
……!?
私は新たな手の主を見上げ…手の主も私を見ている…あの人だった。
前に私が峠で助手席に乗せた女性だ…
彼女は私に微笑みました。

842: 本当にあった怖い名無し 2006/04/10(月) 22:37:30 ID:RP1eOKnJO
あの時は悲しく寂しげだった顔が今回は…上手く表現出来ないのですが満ちたりたかの様に、淡く輝く様に感じられました。
彼女は私の後ろを見ると『離して下さい』
と柔らかく、しかし力強い口調で言います。
良く分かりませんが彼女に怯んだのか男の力が弱くなっていく。
私の中でも不思議と力が満ちてくる様な気がし、渾身の力で男を振り払いました。
二度と見たくない様なおぞましい憎悪の表情で男だけが落ちて行くのが見え…
助かった…と思った瞬間に意識の中の私が意識を失いました…

ふっと目を開けるとそこには私を覗き込む妻が。
左手に温かみを感じ視線を移すと娘が私の手を握ったまま私の手に被さる様に眠っている。

私は目だけで周囲を見回しここが病室だと理解しました。

助かったんだと安堵すると娘が起き、私に微笑みながらパパおかえり、と。
私は泣きそうになりながら左手で娘の頭をやたら撫でつつ、ありがとうとしか言えませんでした。

後で娘が言うには…病室で眠ったら夢であの人にパパを迎えに行こうと言われたそうです。

娘(二人?)が助けに来てくれなかったらやっぱり私は連れていかれてたのかな………
 
長文、駄文失礼致しました。

846: 本当にあった怖い名無し 2006/04/10(月) 22:47:49 ID:e/3oFppm0
>>842
GJ !
いい行いをすればそれが返ってくる、という事を考えさせられました。

850: 本当にあった怖い名無し 2006/04/10(月) 23:11:02 ID:OY2o19dF0
>>842
GJ!!
ちょっとウルッとなったw

851: 1 2006/04/10(月) 23:14:24 ID:SHzL8slU0
「影」

私が育った地域は、最近政令指定都市になったばかりの、
街中とはいえまったりとした場所です。
ちなみに祖母・父・母・兄・私・妹の6人家族の中で
いわゆる「霊感」とか言われるものを感じるのは
母と私だけです。

私が小学校6年生の夏休みの話です。
近所の神社ので、小学生を集め
夏休みの宿題を近くの大学生が見てくれるという企画がありました。
勉強嫌いの私と妹も強制的に参加させられ
2週間、毎日神社に行くこととなりました。

その企画は勉強だけではなく、最後の日の夜
ちょっとしたパーティと恒例の肝試しが計画されており
私と妹はそれを楽しみに嫌な勉強を毎日していました。

852: 2 2006/04/10(月) 23:15:01 ID:SHzL8slU0

そしてその日の夜、小学生の中では最年長の私達6年生
が巫女さんの服装で舞を舞ったりし、
低学年の子と話したりしながら時間が過ぎていきました。

楽しみにしていた肝試し。
コースは、神社の裏にある小さな山を上って
上の境内まで行ったらユーターンしてくるという簡単なものです。
その山自体幼稚園生でも上れる階段なので所要時間も15分ぐらいのものでした。
私も小さい時から上りなれた山なので「簡単簡単」と高をくくっていましたが…

上り始めて5分ぐらいでしょうか、そろそろ境内が見えるころ。
山から下りてくる人影が木の間から見えました。
その為横一列に並んでいた私達はその人が通れる様に道を空けました。
しかしその人が降りてくる様子がありません。

道は一本道。他の道はありません。ジグザグになっている道のため
ショートカットしようとしても必ず私達のところに来るはずです。
不思議に思いましたが、そこは見間違いということで前に進みました。
それからすぐ、多分2分ぐらい過ぎたときでしょうか。
「・・・・・・・・・・」
何か音というか声みたいなものが聞こえてきました。
女の子だけのチームだった為、「確かめに行く」とか、そういう人はいなかったので
「何も聞こえない、何も聞こえない」
と皆で言いあって進みます。

853: 3 最後です 2006/04/10(月) 23:15:55 ID:SHzL8slU0
境内につき、証拠のハンコをみんなの手に押し
後を振り返ると……
「!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
全員で声にならない声で叫びました。
そこにいたのは、「影」
人の形をした「影」がいたんです。
その影は私達の叫び声を聞いてもまったく動じなく、ただそこにじっとたたずんでいます。
その内、我慢できなくなった友達の一人が
その影の脇を叫びながら駆け抜けていきます。
置いてかれては!と私達も我先にと走り出しました。
その瞬間、「影」はスッと私のほうに手を伸ばしてくるじゃないですか。
半分狂ったように叫びました。何で私なの?と
その瞬間私のおなかの真ん中からちょっと上ぐらいそこを「通った」んです。
触ったとかえぐられたとかじゃなく「通った」という表現が一番いい感じです。

そして、そのまま「影」は境内の中に消えていったんです。

その時は「殺される!」とか「死んじゃうかも!」とかよりも
「皆に置いてかれる!」っていう恐怖の方が大きくてよくわからなかったんですが
今思うと、何で影は私のおなかに手を入れたのか、何で私なのか
すごく不思議です。

ちなみに、私達のグループが遅いといって探しにきた大学生のお兄さんに
皆で泣きついて、お気に入りといっていたトレーナーをぐちゃぐちゃにしてしまいました。
ゴメンナサイ。
また今年もあの神社では肝試しをすることになっていると思います。

946: 本当にあった怖い名無し 2006/04/12(水) 10:12:00 ID:cr2+0dQ+0
祖母

私の一番古い記憶は三歳。木枯らしの吹く夕方、一人でブランコを漕いでいるところ。
手も足もかじかんで、とても冷たい。でも今帰れば母に叱られる。
祖母に迎えに来て欲しい、ここはいつも来る公園なのだからきっとすぐわかるはず。
そのうち、風に揺られてるのかブランコに揺られてるのかわからなくなる。

私は母に虐待されて育った。
飲み物をこぼした、ちょっと足音をたてて歩いた、声を出して笑った。そんな理由ですぐ折檻された。
気が済むまで殴られる、安全ピンでお尻を刺される、冬に水風呂に入れられる。
煙草を吸わされ背中を灰皿にされる、食事を抜かれる、家に入れてもらえない。
私に向かって拳を振り上げる母は、喜んでいるように見えた。
父は見て見ぬ振りをした。
失敗して叱られ何度も蹴られる私の横で、テレビを見ながら食事をしてた。
終わると、「お母さんの言うことをちゃんと聞きなさい」と言った。
助けてくれたのは祖母だけだった。折檻の傷の手当てをして、一緒の布団で眠ってくれた。
私をかばい、代わりに蹴られてしまったことすらある。それを見た時、恐ろしさに泣いてしまった。
お前のせいで痛い目にあったと叱られるんじゃないかと思った。
それ以上に、もう自分を嫌いになるんじゃないかと思って、恐怖で息が詰まりそうだった。
二人で部屋に戻ると泣きながら祖母の足に湿布を貼り、自分は殴られても大丈夫だから、いいからと
必死に訴えた。何より祖母に嫌われるのが怖かった。
祖母は私を抱きしめて泣いた。そしてそのまま一緒の布団で眠った。

947: 本当にあった怖い名無し 2006/04/12(水) 10:14:34 ID:cr2+0dQ+0
あれは多分五歳頃。ふと夜中に目を覚ますと、隣で眠ってるはずの祖母がいなかった。
きっとトイレに行ったんだろうと思い、そのまま目を瞑った。
でも、しばらく経っても戻ってこない。
もしや母に何かされたのかと思い、そうっと起き上がり、襖の外の様子を伺った。
何も聞こえない。音をたてないように襖を開け、祖母を探しに出た。
真っ暗な家の中、どこにもぶつからないようにと注意していた。気づかれればまた殴られる。
トイレにも台所にも、居間にもいなかった。
もしかして自分を置いて出て行ってしまったのだろうかと思い、居間を通って玄関に靴を見に行こうとした。
庭に面した窓のカーテンが、少し開いている。
外に人が立っているように見えたので、隙間から覗いてみた。

祖母がいた。こちらを向いて、無表情に突っ立っている。
良かった、私を置いて行ったんじゃなかった。安堵で胸が一杯になり、カーテンを開けようとした。
すぐに思い留まった。何かおかしい、いつもの祖母と何かが違う。あんな気味の悪い祖母は見たことない。
何がおかしいのかはすぐにわかった。
祖母は犬の首を持っていた。どこから捕まえてきたのだろう、薄い茶色で、舌がでろりとたれている。
大きさは多分中型くらい、それでも首を切るのは大変だっただろう。
犬の頭も、足元に転がった体も、祖母も、赤く染まっていた。
しばらく突っ立ったままだった祖母はやがてだるそうに犬の胴と頭を持ち、どこかに行ってしまった。
見てはいけないものを見たんだろう。私は震えながら布団に戻り、
どうか祖母を元に戻して下さいと神様に祈っていた。神様なんていないとわかっていたけれど。

目が覚めると、祖母は隣で眠っていた。
元に戻っていなかったらどうしようと思い、起こさずにずっと見つめていたら、目を覚ましてくれた。
「おはよう、おなか空いたかい?」そう言って笑ってくれた祖母は、いつもの祖母だった。
あぁ良かった。安心して、うん、おなかすいた。と返事をした。
祖母から漂う生臭い匂いは、気にしないことにした。

948: 本当にあった怖い名無し 2006/04/12(水) 10:32:59 ID:cr2+0dQ+0
家の中を、狐や狸や犬のようなものがうろうろしているのが見えるようになった。
父も母も気づいていないようなので、自分にしか見えていないんだろうと思った。
ある日祖母にそのことを言うと、とても嬉しそうな顔をした。
それは何をしてるんだい?と聞かれたので、ありのままを答えた。
父と母にまとわりついていて、それがくっついてると二人ともとても気分が悪そうだと。

夜中に母が叫ぶことが多くなった。昼間も青い顔をしている。どうやらあまり眠れないらしい。
母の体調が悪くなってから折檻はだいぶ減ったが、いらいらしているのだろう。
体中ライターの炎であぶられ、手のひらに研いだ鉛筆の芯を何本も差されたりした。
その頃から祖母に、玄関から出入りしちゃいけないよと言われた。
理由は問わなかった、大好きな祖母の言いつけだ。
祖母と私は裏の勝手口に靴を置き、そこから家に出入りするようになった。

家の中が生臭くなってきた。特に父と母から強く臭うようだ。
二人とも奇麗好きだったのに、だんだん身なりに構わなくなってきた。
爪が伸びて、中に黒いものが詰まってる。服もなんとなく汚れてる。お箸を使わない。

連投すると規制かかってしまいますので、ゆっくりいきます。

952: 本当にあった怖い名無し 2006/04/12(水) 11:03:56 ID:cr2+0dQ+0
父が独り言を言うようになった。
何を言ってるのか聞きたくて、後ろからそっと近づいてみたが、聞き取れない。
父はとても臭い。それは獣の匂いなのか、父の下着に溜まった排泄物の臭いなのかわからない。
母が金切り声をあげる。空中に向かって包丁を振り回す。
そういえば最近、折檻されていない。もう母には私が見えていないのだろう。

七歳の時、市役所や病院の人が来て、父と母を連れて行った。
祖母は宜しくお願いしますと頭を下げていたが、みんなが帰ると私を振り返ってにっこりした。
私もにっこりした。大好きな祖母と二人だ、これでもう何も怖くない。

十三歳の時に祖母は脳梗塞で倒れ、体が不自由になってしまった。
家の中にいた獣達は、皆祖母にまとわりついていった。
そう告げると祖母はため息をつき、きっと返ってきたんだねぇと呟いた。
それから二年、痴呆でゆっくりと子供に戻りながら、祖母は他界した。
全身に原因不明の湿疹と蕁麻疹が広がり、掻き毟りながら逝ってしまった。
遺体を解剖して、死因は蕁麻疹で喉が腫れた窒息死だったそうだ。
原因不明の湿疹と蕁麻疹は、動物アレルギーからくるものだと言われた。
動物を飼ったことはなかったけれど、わかりましたと返事をした。

私はまだあの家に住んでいる。相変わらず勝手口から出入りしている。
獣達の姿も、獣のようになってしまった祖母の姿も見える。
祖母が何をしたのかは聞かなかったが、きっと私の為を思ってのことだろう。
どのような姿であれ、祖母が側にいてくれる。それだけで嬉しい。

終わりです。


959: 本当にあった怖い名無し 2006/04/12(水) 11:41:16 ID:iEh/sF9F0
>>952
面白かった。乙!

977: 本当にあった怖い名無し 2006/04/12(水) 19:10:00 ID:CQrU5zlk0
>>952
まぁよかったなぁと言うべきか。おばあちゃんが辛そうならちゃんと供養とかしてあげてね。

25: ムシマル 2006/04/12(水) 23:01:25 ID:Yj591hIHO
ホテルの部屋

突然だが私は太っているためか、イビキがかなりうるさいらしい。

先日伊豆の温泉へ社員旅行にいったのだが、私が夜中にふと目を覚ますと
ホテルの部屋の中には誰もいなかった。

どうやら同部屋の軟弱な後輩達は私のイビキに耐えかねて、他の同僚の部屋に避難したようだ。
まぁいいわ。さて、小便でもするかね~と、トイレに向かうが部屋の電気が灯かない!
(後で気付いたが、部屋のキーを挿してないと電源が入らないタイプの部屋で
後輩がそのキーを持っていってしまっていた。)

ちょっと怖いのでドアを開けたまま暗やみのトイレで座って小便をする事にしたいい年の私。

・・・しばらくすると部屋の方から
「ヒタヒタ・・ヒタヒタ・・」
と部屋のなかを裸足で歩き回る音が!

なるほど、私は後輩がイビキの仕返しに、私を驚かせてやろうとドッキリを仕掛けてきやがったな!と考えた。
「さすが我が後輩達よ。
だがね!俺はもっとズルイし賢いんだ。
返り討ちにしてくれよう」

一人でニヤニヤしながら、そ~っと音を立てないように部屋のドアから廊下へ脱出。
非常口から中庭にこっそり廻った!

27: ムシマル 2006/04/12(水) 23:06:34 ID:Yj591hIHO
続き

私達が泊まっている部屋は一階の角部屋。
非常口から外に出れば、簡単に部屋の外に廻りこめた
私は後輩達に気付かれないように窓の方に近付き
そっと部屋を覗きこんだ。
真っ暗な部屋の中、立っている人影が確認できた。

私は深呼吸をしてから
思いっきり窓をガタガタさせて叫んだ!
「ゴルァ!!」

すると私に気付いた人影が物凄い勢いで
こちらにスーッと平行移動で近づいてきた!

「あれ・・ビビってない?
・・・つーか後輩じゃない!?
うわぁ!?」

・・・見るとおぼんを手にした和服姿の女中さん?
下を向いたままこちらに突っ込んでくる!
「ヤバい!人間じゃない」
私は驚き裸足のまま猛ダッシュで逃げた!
走りながら振り返ると、女がおぼんをカタカタ震わせながら追い掛けてくる!!
もう後は無我夢中で逃げて他の同僚を叩き起こして部屋に入れてもらった。

しばらくドアの前をカタカタ音が行ったり来たりするのが聞こえたがやがて静かになった。

翌朝。部屋からいなくなった後輩にこの話をした所、こう答えた。

「イビキは関係ない。
先輩の寝ている顔をずっと覗き込んでる女がいた。だから怖くなって逃げた。」と

28: 本当にあった怖い名無し 2006/04/12(水) 23:12:58 ID:DBIpIWjYO
コワス(´・ω・`)……
192: 本当にあった怖い名無し 2006/04/14(金) 05:37:17 ID:y/7caqJF0
レンタルビデオ屋

3年ほど前の話

俺はあるレンタルビデオ屋で店じまいまでの2ヶ月間の期間限定のバイトをしていた
店には人が結構来ていたが、エロ目的のDQNや固定客ばかりだった
そんなある日、俺とバイト仲間Aの2人で店番をしていたんだが、一人の中学生くらいの少年がきた
すでに22時過ぎであったため、DQN以外の子供が居る時間ではないし、何より服装がおかしかった

そのころは春といってもまだ肌寒いくらいだったのに、あからさまに寝巻きズボンに肌着だったのだ
うわあ、なんか家出っぽいなあ、と思った俺たちは暇もあって、その少年に声をかけてみた
少年は暗い感じだったが、どうやら家出ではなさそうなことを言っていた
ただ、すごいおびえているというか、かくまってほしそうな感じがした
俺たちはまあ、心配するほどでもないと思い、少年のことを気にしないでいた(本当は時間的にまずいんだけどね)
少年は30分ほど時間を潰して、帰っていった

次の日も少年はきた
万引きという感じでもなさそうだし(服が薄かったので)、いいかなと思って普通に仕事をした
そして、次の日も・・・(普通は追い出すだろうが、もうすぐ店じまいだし、そんなきっちりやらないでいいかと思っていた)

しかし1週間ほどして、少年が来なくなった
客が離れるのは当たり前だし、気にしていなかった

俺がその店の近所で、ある母親が中学生の息子を殺害して逮捕されたのを知ったのは数日後のことだった

193: 本当にあった怖い名無し 2006/04/14(金) 05:55:40 ID:y/7caqJF0
殺されたのは案の定、あの中学生だった
どうやらかなり虐待されていたようで、あのときに助けられなかったのは残念だった
(まあ、ただのバイトがどうこうできる問題でもなかったが)

話はここからである
そのレンタルビデオ屋には盗難防止に防犯カメラがあり、2階で主任がモニターでチェックしていた
(チェックしつつ、他のビデオ見てたが)
ある日、休憩時間で2階で飯を食っていると主任がこう言った
「あの中学生まだきてるんか、いい加減警察呼ぶか?」
俺は店番していたが中学生など来ていない
「え、あの、って半袖の?」
「おう、まだおるやないか」
俺がモニターを見ると、確かに中学生が写っている・・・
「え、でも、知りません?」
主任はきょとんとして言った
「何が?」
「いや、中学生、こないだ殺されて、ニュースに出てましたよ」
主任はニュースを見ない人だったので全然知らなかったようだ
「でも、おるやろ」
あせった声で主任がモニターを指差した
確かにあの少年と同じ服装だ


195: 本当にあった怖い名無し 2006/04/14(金) 05:59:52 ID:y/7caqJF0
俺は「多分、同じ服装の男が居るんでしょ、確かめてきます」
そういって俺は1階に下りて、防犯カメラに写っている場所を確認した
しかし、そこには何もいなかった
レジにいたバイト仲間に聞くと「そんなのおらんかったと思うけど、これ(ビデオのカタログ)見てたから知らん」と言った
俺は不思議に思い、2階に上って主任に
「入れ違いになったみたいです」と言った

主任は言った
「お前降りていったら、お前の目の前通って店出て行ってたやないか・・・」

次の日から防犯カメラは故障中となり、モニターに彼が映ることはなかった
俺はそれからすぐにバイトをやめ、店も店じまいを1月早めて、すぐに廃墟と化した

中学生の最後の心のよりどころはそのレンタルビデオ屋だったんだろうか
今でも、廃墟化したそのレンタルビデオ屋に、彼がいるのかもしれない

197: 本当にあった怖い名無し 2006/04/14(金) 06:09:52 ID:veJQIe4DO
カメラにだけ映るのってなんなんだろうな。
少年の霊がいたとして実際カメラで撮られてる場所にいたのか、モニタで見てる人のとこにいたのか・・

302: 本当にあった怖い名無し 2006/04/15(土) 04:55:44 ID:dV+8QEjh0
祠(ほこら)


もう十数年前、高校の頃の実体験ス。

さあ寝るぞって横になって身体の力を抜いた時に、不思議な落下感。
目は開いたまんまなんだけど、真っ暗な空間に落ちて行く。
2つ並んだ除き穴みたいなのが(自分の目?)どんどん遠ざかっていくんだ。
自分の”中”に落っこちていく感覚っていうのかな。身体はまるで動かない。
で、その穴も見えなくなって完全に真っ暗になったあたりで突然、
耳元に、野太い何人もの男の声で、何度も何度も「帰れ!」「来るな!」と叫ぶ声。
よくわかんないけど行っちゃいけないんだ! と思って
身体を動かそうとしたら、景色はいつもの天井に戻ってた。

で、改めて横になったら同じ落下感。
今度は女性の声でやっぱり何度も「帰れ!」「来るな!」の大合唱。
これも身体を動かそうとしたら戻ってこれた。

3度目はさすがになくて普通に眠れたんだけど、翌朝目覚めてから思い出して凄く怖くなった。
あれ、そのままだったらどこ行っちゃってたんだろう。
当時は金縛りに遭ったりもしてたので、あっち側に近いとこにいたのかな、と。
歳を取るにつれ、そういう経験・感覚もすっかり薄れてきちゃいましたが。

303: 本当にあった怖い名無し 2006/04/15(土) 04:58:18 ID:BkveUSK3O
俺「登ったのかよwこのご時世で日曜日に一人で山登る高校生なんておまえぐらいだよw」
S「うるせーよw記念だよ記念。まあそれでさーいざ登ったんだけど全然面白くないんだよね。んで
あー暇だなー思いながら歩いてるとふと一本の獣道を見つけたのね。俺せっかくだからその獣道を行くことにしたんだ。」
S「またそれがけっこう長い長い。すぐ行き止まりになると思ってたからさすがにちょっと不安になってきた。そしたらやっと道の最後に出たんよ。
そしたら案の定行き止まりだったのね。俺結局これかよと思って引き返そうとした時にその行き止まりの所に
人一人分入れる穴があいてたのに気付いたんよ。
それでさー何か冒険心くすぐられて俺入ったんだよね。」
俺「入ったのかよ…おまえ勇気あるな…」
S「それでしばらく行くと急に広い空洞に出たんだよね。そこに何があったと思う?」
俺「何があったの?」
S「祠だよ。祠。ぶっとい綱に囲まれてた所の中心に祠が立ってたんだよ。」
俺「マジかよ…何か映画みたいな展開やな」
S「俺も最初信じれんかったけどね。んで俺その祠に近づいた。その祠には小さな引き戸がついていて札が貼りつけてあったんよ。
俺、ここまで来たらやるしないと思って札をはがし引き戸を開いた。…何があったと思う?」
俺「…何があったの?」

304: 本当にあった怖い名無し 2006/04/15(土) 04:59:36 ID:BkveUSK3O
S「…生首だよ生首。いや正確には頭蓋骨…その祠には頭蓋骨がまつってあったんだよ。」
俺、それ聞いた瞬間背筋に悪寒が走ったのを今でも覚えてる。
S「…しかもさ、その頭蓋骨がまた少し変なんだよね。何か少し人間の頭蓋骨と変わってるような…。
いや…まあ見たの一瞬だったし人間の頭蓋骨自体見た事ないから俺の気のせいだとは思うんだけどね。」
俺「…おまえ…それ絶対やばいって…。」
S「やっぱやばいよね…?俺も見た瞬間これはやばいと思ってすぐ戸を閉めて札貼り直して何度も謝った後逃げるように帰ってきたんだけどさ」
俺「おまえ、そんなんで済むかよ!明日学校終わったら神社行ってすぐに神主さんに事情話しておはらいしてもらえ!
俺もついて行くからさ」
S「おーそうするわ。ありがとうな。」
結局それで俺は話を聞き終わった後けっこう時間がたってたので後味悪いまま家に帰りました。

305: 本当にあった怖い名無し 2006/04/15(土) 05:00:56 ID:BkveUSK3O
その次の日担任から隣のクラスのS君が亡くなったと聞かされた。
俺は半狂乱になり担任に聞くと担任も詳しくはわからないとの事。
俺は授業をサボりSの家へ。するとSの家には警察がいて中に入るのを止められたがそこを見かけたSの母が中に通してくれた。
号泣しているSの母に思いきって聞くと朝Sの母がいつものようにSを起こしに行くと
ベッドの上でSの首から上がキレイになくなってSが死んでいたらしい。
俺は頭が真っ白になった。
その後鑑定した結果その死体はSだと判断されたが頭は結局見つからなかったそうだ。
俺とSの家族は警察に決して口外しないように強く口止めされ未解決事件として闇に葬られさりました。


俺はこの話を一生するつもりはありませんでした。じゃあ何故5年たった今俺はこの話をしたのでしょう。
実は最近よく同じ夢を見るんです。
祠の横で笑いながら手招きしているSを…。
Sの頭はおそらく祠にある事でしょう。

俺は明日地元の有名な神社の神主さんに全部話すつもりです。
以上携帯から長文失礼しました。

307: 本当にあった怖い名無し 2006/04/15(土) 05:03:34 ID:DPnwP4uh0
>>305
後日談聞きたいな、このスレだとスレ違いになりそうだが。

345: 301 2006/04/15(土) 23:10:14 ID:BkveUSK3O
>>307
一応今日神社の神主さんに全部洗いざらい話してきたので報告しますね。
他の人にはスレ違い無駄レスになってしまうんでごめんなさい。

簡潔にいうと神主さんいわく
・今の俺からは怨念や呪いといったまがまがしいものは特に感じられないとのこと
・奉られていたという事から(神主さんもよくは知らないらしいが)
昔この地方では恐ろしい行事や習わしが存在したらしくその中の一つの可能性もあるとのこと
・Sの母にはまだ話さない方がいいとのこと・必ずしも霊的なものが関わってるとは決めつけないこと
・夢の件に関してはとにかく気にしないようにし
もし内容に変化が見られればすぐに連絡すること
を等言われました。
そして来週の木曜日にその神主さんと神主さん仲間の方と俺と三人で
その祠とやらを調査しに行くことになりました。
(俺は行かない方がいいと止められたが強く頼みこんで同行させてもらう事になった)
俺はそれまでにとりあえずこの地方にあったという恐ろしい行事や習わしについて調べることと
神主さん方々に無駄足を踏ませたくないのでその祠のある場所をある程度特定しようと思ってます。
ではそれでは。

349: 本当にあった怖い名無し 2006/04/15(土) 23:29:31 ID:mMICb7p10
ピアノ

小学生の頃の話

当時ピアノを習いに行ってて毎日夕方から自宅でピアノの練習をしてた
ある日遊びから帰ってきて「ただいま~」と言ったらうちのおかんの声で「おかえり~。手洗ってピアノ練習しなさい」
って言われた。声は台所から聞こえてて、夕飯作ってるんだなーと思いつつ、ピアノの練習を始めた

んで毎週出されるピアノの課題曲を練習してたら、突然自分の右手の右側から白い手が飛び出て
鍵盤を思い切り叩いた。ジャーン!ってすごい音がしてビックリして後ろを振り向いたら誰もいない

んで余りの恐怖に半泣き状態で周りを見回しても何もない
そんでふとピアノの方に向き直ったら、物凄い勢いで楽譜がめくれてた
ペラペラどころじゃなく、バァー!って感じで

3秒くらいの間楽譜を凝視していたら、いきなり襟首を引っ張られたみたいになってイスから引きずり下ろされた
というか吹っ飛ばされたというか・・

んでその後泣きながら台所に行ったら誰もおらず
流しの水がすんごい勢いでジャージャー出てた

そしたらその瞬間に「ただいまー」って声がして玄関みたらオカンが帰ってきた

もう声も出せずに涙流しながらオカンに抱きついた
怖くてオカンを台所に引っ張っていったら水は出ておらず、流しには水滴一つついてなかった

話しても信じてもらえず、夢でも見たんじゃないかって言われた。
でもマジで寝てなかったし・・・・・

351: 本当にあった怖い名無し 2006/04/15(土) 23:35:00 ID:qLx6OT4R0
>>349
怖ええな。アグレッシヴで。

362: 1/3 2006/04/16(日) 00:26:16 ID:ig8QeaNu0
髪の毛!?

某ゲーム会社で働く友人が体験した話。名前をKとする。
ある連休の日、Kは仲間と飲み会をして結構酔ってしまったらしい。
その飲み会をした場所は彼の実家に近く、飲んだ後は自分のマンションに
戻らずにKは久しぶりに実家に帰る事にそうだ。実家は郊外にあり、
方向が一緒の仲間の車に便乗し、国道の適当な場所で降ろしてもらった。
実家までは2kmほど歩かなくては行けなかったらしいが、既に終電もなく、
タクシーすらつかまりそうになかったので、そのまま彼は歩いて帰る事にした。
「じゃあなー」「ああ、またな」 車で送ってくれた友に挨拶をし、彼は歩き始めた。

郊外とはいえ、辺りは古い街並が残っており、うら寂しい。ましてや深夜のため、
それはなおさらであった。道の両側に並ぶ古い木造家屋を見ながらKは歩いていた。
Kにとっては初めて通る道だった。しかし町はよく知っている町だったので、
アルコール分100%の頭でゆっくりと帰りの歩みを彼は進めていた。
「橋は渡ったかな?渡ったはずだよな・・・?渡らなかったかな?」
すぐ近くに川があるはずだった。大きな川だ。けれども水の流れる音はちっとも
聞こえてこない。背後でかすかに聞こえていたはずの国道を走る車の音も、
いつの間にか聞こえなくなっていた。――そんなときだった。

キーーーーーッ ききききききききッ。

静まりかえった闇をやぶって、夜の街に甲高い音が響いた。獣の鳴き声にも、
鳥の声にも似ていた。だが、どうやら人間であるらしい。ガラスの表面を針で
引っかいたような、神経を逆なでする奇声だ。ひどくいやらしい、笑い声にも思えた。

(・・・・・?なんだ?)

頭の後ろにチリチリしたような物を感じながら、Kは反射的に辺りを見回した。
誰もいない。何もない。奇声はあれ1回だけのようだった。
――頭の中で尾を引いていた奇声も、すっかり現実味を欠いていた。
(気のせいじゃないよな・・・?人間の声だったよなあ?鳥とかじゃないな・・・)

考えながら闇の向こうを見ていたKの耳に、聞こえてくる音があった。それは奇声ではなかった。

363: 2/3 2006/04/16(日) 00:27:13 ID:ig8QeaNu0
(これは・・・?)

足音のようだった。道の彼方から、こちらに近づいてくる。こっちに向かってくるようだ。
が、それにしても、なんだか濡れているような、ねばっこい足音なのが気になった。

ぺたっ ぺたっ ぺたっ ぺたっ

闇の中に人影がにじみ出た。自分のように終電に乗りそこねて、家路へと急ぐ
通行人だろうか。まさか、さっきの奇声を発した人物だとは思えないが・・・
(もしも、そうだったら・・・ヤバイな。)
それにしても、ずいぶんと背が低い影だった。その近づく人物の背が極端に低い。

「―――――」

子供だった。
5、6歳だろうか。髪をおかっぱに切りそろえた男の子だった。それが、小走りにこっちに
向かって駆けてくる。ぺたっ、ぺたっ、と足音をしきりに立てて。
こんな時間に子供がどうして外をうろついているのか―― いや、そんなことよりも
もっと近づくにつれて、異常な事が見て取れた。

その子供は裸だった。

何も身に着けてはいない。そして全身が濡れているらしく、ぬらぬらと光っているのが
Kには見て取れた。あれは――なんで水に濡れているのだろうか――
気のせいか、赤い色がちらちらする。煮凝りの汁のようにねっとりとした――

ぺたっ ぺたっ びちゃっ ぺたっ

Kは急に酔いが覚めていくのを感じていた。こんな場合、どうしたらよいのか。
とっさには思い浮かばなかった。道を引き返してあの子供をやりすごすべきか。
それとも子供を捕まえて事情を確かめるべきか。しかし捕まえるといってもあれは
子供――なのだろうか。本当に人間――なのだろうか。

364: 3/3 2006/04/16(日) 00:28:13 ID:ig8QeaNu0

ぺたっ びちゃっ ぺたっ びちゃっ ぺたっ ぐちゃっ

――そんな事を頭で考えていたのはあっという間であった。すぐに子供は
Kの側までやってきた。子供は、にこにこと笑っていた。何かがべっとりと
ついているらしいその顔で。ただし、それはKを見つめて笑っていたのではなく、
虚空を、ただじっと見つめながら笑っているらしかった。そして、その子供は
両手に何かを握っていた。

(―――髪の毛!?)

よく分からなかったが、Kの目には、それが恐ろしい度のたくさんの髪の毛に見えた。
水垢みたいなものがこびりついている髪の毛。それが、小さい握りこぶしの間から
房になって垂れて、バサバサと揺れていた。バサバサと・・・。
裸の子供はKとすれ違うと、国道の方へと駆けていった。

びちゃっ びちゃっ ぺちゃっ ぐちゃっ・・・・・

今や、ぺたっ、ぺたっ、ではなく、べちゃっ、ぐちゃっ、と、何かの汚らしい汁を
撒き散らしているような粘液質の足音は、しだいに遠ざかっていった。
後には、道の真ん中に、完全に酔いの覚めてしまったKが、ぽつんと残されていた。

Kは、まばたきをしながら路上を見た。赤黒い汁が転々とそこらに落ちているのでは
ないかと思ったからだ。けれども、路上は乾いていて、どこにも、何も落ちていなかった。

「なんだったのかって?あの子供が?・・・なんなんだろうなあ・・・今でもあの、
びちゃっ、ぐちゃっ、っていう気持ち悪い音が耳に残っていてたまんないよ・・・。
あんなのに夜中にまたばったり会うくらいなら、簀巻きにされて川の中に
放りこまれたりするほうが、まだマシだよw」
 
後日、その出来事を語ってくれたKは、最後にそう言った。

370: 本当にあった怖い名無し 2006/04/16(日) 00:38:26 ID:wu8hz20RO
>>364
コワー!2/3辺りで背筋ゾクゾクした
このスレざっとみてまとめのコトリバコみてきたけど
死ぬ程洒落に…ってゆうか生きてるの嫌になる程怖いな
…ビビリなだけか