32: 1/5 2006/07/16(日) 19:48:37 ID:ZK9dY4pc0
【お化け屋敷の仕掛け】

あんま怖くないけど学生時代の話を。

 俺が高校生の時、つるんでた仲間のうちに怖いものが好きな女の子がいて、
たまに遊園地とかいくとかならずお化け屋敷の類に入った。
 いわゆる心霊スポットにいったことはない。俺がビビリだったからw
 で、あるときめっちゃ怖いという噂の某お化け屋敷にいくことになり、
6人で遊びに行った。その女の子をK、他のやつらをA・B・C・Dとする。
 普段お化け屋敷にいくと終始にこにこ楽しそうにしてるKなんだが、
その日はちょっと様子が違った。Kがまじめな顔して
「ねえねえ、『ヘンなものがみえたとこ』に限定して、
 いくつこわがらせスポットがあるか数えてみようよ」
とか言うもんだから、これは期待してるのかな~と思い俺は軽くうなずいた。
他の4人もだ。
「じゃあ、それぞれ別々に数えようよ!
『こわいところ』じゃなくて『ヘンなものがみえたとこ』だからね」
とKが念を押した。そこでAが

引用元: https://hobby7.5ch.net/test/read.cgi/occult/1152996526/



33: 本当にあった怖い名無し 2006/07/16(日) 19:49:08 ID:ZK9dY4pc0
「Kがすっころんでパンツ見せたらヘンなものに数えていいわけ?」
とかちょっかい出して、マジ蹴り食らって笑いを取ったりしてた。
んで、すっかり和やかになった俺たちはそのお化け屋敷に入ってった。
 中は思いっきり真っ暗で、足元もいまいちおぼつかないくらい。
順路とかもよく見えないんで、俺はすぐ前を歩くKの頭を頼りに歩いた。
ちょうど俺の胸のあたりの高さだったからか、不思議とKの頭は目印になった。
 中は結構普通のお化け屋敷で、いきなり大きな音がしたり風が吹いてきたり。
ただなんでもない怖さを演出するのがうまくて、まっくらなのにうまくオバケだけ
うきあがらせてた。背中向けてうずくまってる子供みたいのとか、
ただうつろな目をしてたってるオッサンとか……
 正直けっこうソレっぽくて、怖かった。なかには「これはねーよw」みたいな
チープな人形もあったけど。天井から着物着て逆さづりでバァー! とか。
 Kはかなり真剣にカウントしてるみたいで、声も立てなかった。
いつもははしゃぎまくるくせに、よっぽど楽しみだったのかなーとか思ったり。
俺も大声立ててビビったりしながらも(ビビるのも楽しみのうちだからね)、
指折り数えてゴールまで歩いた。

34: 3/5 2006/07/16(日) 19:49:47 ID:ZK9dY4pc0
 6人そろって入って6人そろって出てきて、俺たちは売店にむかった。
外はやけにまぶしかった。真夏の真昼間だったからね。
 Kはアイスアイスー、なんていっていつもの調子ではしゃいでた。
 ジュースとかアイスとかそれぞれ食べながらお化け屋敷の感想会になって、Bが
「お前なんもねーところでビビるからさ~、こっちまでこえーよw」
とか言ってきた。さすがに俺がビビりとはいえ、なんもねーところでビビったつもりはない。
「んなことねーよ、お前が気づかなかったんだろー地味すぎて。
 でもあの地味な演出こわかったよな」
 怪訝な顔をするB。Cは俺の話に相槌をうった。
「あーわかるわかる。あのオッサン超こえー」
「オッサン?」
「だからー、わりと最初のほうにさ、しみったれた顔したオッサンがこっちむいて
ぼーっと立ってただろ」
 Bに解説してやるC。と、今度はDが「そんなんいたっけ?」と言い出す始末。
 そこでアイスのコーンの最後のひとかけらを口に放り込んだKが、
「じゃあ、答えあわせしよっか」

35: 4/5 2006/07/16(日) 19:50:22 ID:ZK9dY4pc0
と言った。
「みんな、いくつあった?」
「12」
「そんななかっただろ。6」
「俺、13」
「俺も6! 6だって!」
 俺は背筋が寒くなるのを感じた。Kはにこにこ笑いながら、俺に向かって首をかしげた。
目がいくつ? ときいている。
「……俺、23」
 わいわい言い合っていた男どもがぴたりと黙った。
「……は? あの短いお化け屋敷に、そんなに仕掛けあるわけねえだろ」
 Bは心底呆れた顔で俺を見ている。Cは俺を気遣うように、大丈夫か、と声をかけた。
「そっかあ。
 あたしね、38。もうね、ちょっと歩くとすぐそこ、って感じで、すごい楽しかった」
 Kは本当に満足そうに微笑んだ。
 Bはぎょっとした顔でKを見た。

36: 5/6 2006/07/16(日) 19:50:54 ID:ZK9dY4pc0
 Bと同じく6と答えたDがKに聞いた。
「その38って、何がいた?」
「んとね、多分みんな見えたのが逆さづりの人形でしょ、おいかけてきた人間いりのが
ひとつ、ガイコツっぽいのと、ゾンビっぽいのと、のっぺらぼうの人形と、あと最後の
おきあがるやつ。これで6だよね。
 あたしがほかに見たのは向こうを向いてしゃがみこんでる小学生と、
首からうえがないのに泣き声をたててるお姉さんと、うつろな目をしたおじさんと……」
 おいおいおいおい!
 Bは疑わしそうにKを見ている。
「おばあちゃんが倒れてて踏んづけそうになったのとー」
 Kはよどみなくあげていく。
「ちょっ、もう、いいよ! いいから!」
 俺は思わずKを制止してしまった。
「……ここ、『出る』ってことなんだろ?」
 Kはにこっ、と笑ってそうだよ、と答えた。俺は頭を抱えた。
「23なら大丈夫だよ。ふつうくらいだって」

37: 6/6 2006/07/16(日) 19:51:42 ID:ZK9dY4pc0
 結局BとDはKの解説つきでもう一回入りたいと言い出し、Aもそれにのった。
Aが頑張ったのはAとKは付き合ってたからっていうのもあると思うけど……
 俺とCは断固拒否して、二人で顔を見合わせつつジュースをすすった。
 Bは出てきてもお前らドッキリじゃねーだろーな、とか言ってた。すげー羨ましかった。
ドッキリならどんなにいいか……DはKの解説で『見えちゃった』のが2つ。
あとAは5つだか6つだか増えたらしくて青い顔してた。
 その後俺は「ちょっぴり見えるふつうの人」くらいにはなってしまったらしく、
心霊スポットには絶対に行かないと決心を硬くした。そんなとこいかなくても見えるときは
見えるけどなorz

 長い上に番号振りミスったりしてすまん。読んでくれた人ありがと。
 お化け屋敷の地味な仕掛けには気をつけろよ。

38: 1 of 6 2006/07/16(日) 20:28:40 ID:+X0nvUWZ0
【現実社会を否定し拒絶した先にあったもの…】

オカルトではないですが、一応「死ぬほど」と「洒落にならない」に合致する経験談です。

高校3年のある日、学校の休憩時間。
「お前らに尾崎豊の気持ちがわかるのかよ!」
教室で突然、叫び声が響いた。
「何にも知らないクセに、お前らなんかに尾崎のなにが分かるってんだよ!!」
声の主はA。彼は尾崎豊の熱狂的なファンであった。
どうやら周りにいるB、C、Dが尾崎豊の歌や歌詞なんかを茶化したらしい。
普段大人しく、無愛想でもあるAがこの時ばかりは顔を真っ赤にして怒っていた。
そして、Aは3人を見下すように見つめながら吐き捨てるように行った。
「尾崎のことが分からないなんて、お前ら可哀相なヤツらだな・・・・」

Aと私は同級生でクラスも一緒であったが、ほとんど口をきいたことがなかった。
ただ、彼が尾崎豊の熱心なファンであることは、人づてに聞いて知っていた。
ほとんど友人がおらず、いつも教室の自分の席で一人佇み、ウォークマンで音楽(たぶん尾崎豊だろう)
を聞いていたり、何か本を読んでいた。そんなヤツだった。

39: 2 of 6 2006/07/16(日) 20:39:47 ID:+X0nvUWZ0
私の通っていた高校は、一応地元では名の通った進学校であり、生徒のほとんどは受験勉強に
熱心に取り組み、その合間に要領よく部活に打ち込んでおり、いわゆるイジメとかはほとんど
見られなかった。
Aについてもかなり変わった生徒であったが、周りの多くは自分のことに精一杯打ち込み、
いちいちかまっている連中はいなかった。
たまにこうして冷やかす連中はいたが・・・。

Aは地元の中学ではトップクラスの成績であったという。確かにAの風貌はどこか秀才君的
なイメージがあった。もっとも地域の成績のいいやつが集まったなかでは彼は目立たなかった。
一年のころは成績もいいほうだったが、だんだん落ちていった。

そんな彼が、学校でちょっと話題になった事件を起こした。
もっとも、部活に忙しかった私は当時はぜんぜん知らなかったが・・・。

Eという同級生の女の子に恋をし、告白をしたという。

40: 3 of 6 2006/07/16(日) 20:42:05 ID:+X0nvUWZ0
はじめは同じ進学塾に通っていたよしみで廊下などですれ違うたびに軽く挨拶する程度の仲だったらしい。
もしかしたらAはこの程度のことでカン違いしたのかも知れない。
ある日、AはEに告白した。
その際、「俺の思いが詰まっている」と言って、尾崎豊の曲の入ったカセットテープを手渡したらしい。

Eは怯えてしまった。
Eは真面目で物静かな、可愛らしい女の子だった。内気そうなAが好きになりそうなタイプかも知れない。
自分の思いの丈を全て彼女にストレートにぶつければ、彼女もわかってくれる、そんな風に思ってたのかも
知れない。尾崎豊風に。しかし現実はそう自分の意図してた通りに行くわけはない。

完全に怯えきってしまったEは、友人伝手にそのテープを返却した。
当時のAのクラスにEの友人である数人の女子(Eを除く。怯えていたから)が押しかけ、
「Eは付き合う気、ないってさ」
と告げた時、Aはたった今返却されたテープを握り締め、暫く無言でうつむいて、突然教室から駆け出し、
数日間学校へこなかったらしい。
Eのほうも、降りる駅がAと一緒なのを気にして、母親の運転で一つとなりの駅から通学するようになった
という。
なぜ、そこまで警戒したのかはわからないが......。

41: 4 of 6 2006/07/16(日) 20:45:55 ID:+X0nvUWZ0
話は飛んで高校を卒業後、私はなんとか都内の私大に進学した。
東京は実は生まれて初めてであり、サークルやらバイトやらで結構舞い上がって生活していた。

東京になじんで数年、同じく東京に出てきていた高校時代の友人達と一緒に飲む機会があった。
そこでAの近況を久しぶりに聞かされた。
Aのことなど、そのころはとうに忘れていたのだが・・・・。
Aは三浪の末、東京近郊のある私立大に入学したという。
決して成績は悪くなかったはずのAの落ちぶれぶりにちょっと哀れみをおぼえたが、その後に以外な
ことを聞かされた。
Aはオ*ム真理教に入信したという。
えっ?・・・・Aは尾崎豊のファンだったんじゃなかったか?
Aの実家のほうでは、Aを脱会させようといろいろ手を尽くして大変なことになっているという。
Aの実家は真面目な公務員か銀行員かそんなんだったはずだが・・・。

ただ、当時はオ*ムは一般にはちょっと風変わりな新興カルトくらいの認識だった。
まだ、例の事件の数々が世間に知れる前であった。

42: 5 of 6 2006/07/16(日) 20:46:27 ID:+X0nvUWZ0
尾崎豊自身はオ*ムに直接関わりは持っていなかったが、実は尾崎豊のファンとオ*ムには深いつながりがあった。
後に地下鉄サリン事件が起こるが、その事件の実行部隊の指揮を執った井*嘉浩はオ*ムの諜報大臣の地位にあった
人物だが、彼は熱心な尾崎豊のファンであった。
井*は中学時代に尾崎に感銘を受け、尾崎に感化されたような自作に詩を大学ノートに書き付けたりしていた。
彼は青春の情熱の置き所に迷い、本当の自分をもとめてついにオ*ムに辿り着く。
オ*ムにはそうした若者が多く集まった。特に若い信者層には尾崎のファンが多く存在した。
オ*ムは信者の獲得に尾崎のイメージを積極的に利用したのも、こうした尾崎ファンのオ*ム信者の存在が
大きかったはずだ。
「尾崎豊フィルムライブ」と銘打ったセミナーを開催して尾崎ファンを多数あつめ、そこでオ*ム入会の勧誘を
行う。現にこの活動のさなか、尾崎豊のポスターを街頭に貼っていた信者が警察のお世話になっている。
尾崎豊のTシャツやパンフを無断で販売し、尾崎サイドの人間から注意をうけたりした。
(注意を出した人物はその後、教団の”ポアリスト”に名前が載った)
尾崎豊が死亡したとき、オ*ムは早速、”アメリカの陰謀”説を唱え、「尾崎の死について考える」などのセミナー
を開いたりした。
こうした経緯で入信していった尾崎豊のファンも少なくなかったという。

43: 6 of 6 2006/07/16(日) 20:49:34 ID:+X0nvUWZ0
そして遂に事件はおこる。
地下鉄サリン事件が起きたとき、私は日比谷線に乗って被害に遭った。

・・・かつて教団総選挙に打って出て、そこで供託金没収レベルの記録的大敗を喫した。
奇妙なパフォーマンスや言動で世間の笑いものになったのだ。
彼らは現実を前に、挫折したのだ。
彼らは自分を正しいと信じ、疑わず、その正しさを皆にわかってもらおうとしたのかもしれない。
尾崎ファンから流れた若い信者層はもしかしたら本気でそう思っていたのかも知れない。
ちょうど高校時代、AがEに自分のありのままをストレートのぶつければ通じると無邪気に考えて
いたように。
相手の気持ちも理解しようとせず、独りよがりのキレイゴトを強引に押し通そうとしても無理に
決まっている。多くの場合、相手には拒絶される。

しかし彼らは自分を受け入れない世間の方が悪いと考えたようだ。
現実社会を否定し拒絶した先にあったものは・・・・・。

現在、地元にはAの家は存在しない。既に引っ越してしまったようだ。
Aは今、なにをしているのだろうか?
夢は醒めたのだろうか?      (了)

*前スレで、オ*ムに拉致された体験談が出ていたので、それに釣られ書き込みました。
 まあ、拉致体験談に比べれば、そんな恐くないですが、「死ぬほど」と「洒落にならない」という
点では間違いはないです。
55: 1/3 2006/07/16(日) 21:47:55 ID:+kPetoPh0
【水泳大会】

夏になると思い出す、14年ぐらい前の話です。
レス3つ使います。

うちの町は小学校が4つあって、体育祭やら水泳大会やら
鼓笛パレードやらを4校合同でやることが多かった。
その内の町内水泳大会での話。

私は最後の競技、4校対抗50m×4リレーのアンカーだった。
他の学校のアンカーの子に対抗心を燃やしてたり、
今年も優勝すれば9年連続優勝だ、とか
もろもろの理由によりガキんちょなりに燃えていた。

水泳大会で使用した25mプールは町の中心の小学校(S校)のプールで、
全部で6コースあった。
その内、リレーで使ったのは1コースと6コースを除いた
2、3、4、5コースだった。
うちの小学校は確か5コースだったと思う。
ひょっとしたら2コースだったかもしれない。
だが、スタート地点から見て自分の右側が空きコースだったのは確実だ。

リレーが始まり、レースは3番手まで
うちの小学校とS校がトップ争いをしていた。
そしてそのまま僅差でアンカーへと繋がれた。

水の中へ飛び込み、私は夢中で泳いだ。
S校のアンカーには負けたくなかったし、
何より優勝が見えている。だから必死で泳いだ。

56: 2/3 2006/07/16(日) 21:49:07 ID:+kPetoPh0
続き

25メートル地点でターンする。残り25メートル。

そこで私は気がついた。
私の左前方(身体1つ先ぐらい)に泳ぐ人影が見えた事に。
いつの間にかS校のアンカーにあんなに引き離されてしまった。
私は咄嗟にそう思った。
あれだけ僅差の勝負をしていたのに、
私でこんなに引き離されてしまったらシャレにならないし、
メンバーにも申し訳がたたない、と私はさっきよりも必死で泳いだ。

しかし差はいっこうに縮まらない。
左前方に見えるバタ足の泡、っていうのかな。
それを見ながらアレを追い抜かなきゃ、と必死で追った。
ラスト5メートルのラインが見えたところで、もうダメだと思った。
どう考えても追い抜けない。私は負けたんだ。
そう思い、壁にタッチしてゴールした私は水から顔を上げ、メンバーに謝った。
「みんな、ごめん…」

しかし。
私の目に写ったのはよくやったと破顔している担任と、
抱き合い喜ぶメンバーたち。
訳が分からず、「何位だったの?」と聞くとすぐさま「優勝したんだよ!」と返された。
そんなはずはない。だって、私の前を泳いでた人がいたんだから。
そう言おうと左のコースを指差して、私は固まった。

指の先のそこは空きコース。

57: 3/3 2006/07/16(日) 21:49:59 ID:+kPetoPh0
最後です。

そして思い出した。S校は隣ではなく2コース向こうだった事を。
後にレースの詳細を先生が教えてくれた。
「25メートルまではS校と互角だった。だけど、ターンしてから
急にスピードが上がって、どんどんS校と差が開いていったんだ」と。

母親にこの話をしたら、「きっとお兄ちゃん(私の兄は死産)か
ご先祖様が優勝させてくれたんだろう」と言われた。

でも私は違うと思ってる。
だって、レース途中でそのコースには泳いでる人はいないって気付いたら、
絶対パニクってリレーどころじゃなかったと思うしね。

自分の頭が単純でよかったよ。

68: 本当にあった怖い名無し 2006/07/17(月) 01:54:55 ID:+CA53BpM0
【「サリョじゃ!サリョじゃ!」】

2年ほど前のことです。いつものようにデートのあと、
付き合っているM君に下宿まで送ってもらっていました。
M君は自称霊が見える人で、当時私はあまり信じていなかったと言いますか、
そのことについて深く考えたこともありませんでした。
しかしいつもそのことを思い出してしまうのが、この帰り道です。
実は帰り道の途中には彼がどうしても通るのを嫌がる道があり、
そのためいつもその道を迂回して送ってもらっていました。
彼いわく、その道には何かありえないようなものが憑いているので近づきたくもないそ
うです。

でもその日のデートはかなり遠出したこともあり、私はものすごく疲れていて少しでも
早く家に帰りたいと思っていました。
この道を迂回すると、ものすごい遠回りをしなければ私の家には帰れません。
だからこの道を通って帰ろうとM君に提案したんですが、
彼は頑なに反対。結果ほとんど言い争いのようになってしまいました。
(というか、私が一方的に怒っていて彼が必死に止めようとしていただけかも。ごめんM!)
最終的には私がひとりでもこの道を通って帰ると主張すると、
M君もひとりで行かせるくらいならと、ついてきてくれることになりました。

69: 本当にあった怖い名無し 2006/07/17(月) 01:55:27 ID:+CA53BpM0
その道に入ると、M君は目に見えて怯えていて、顔は真っ青でした。
時間は23時くらいでしたが、街灯もあって真っ暗というわけでもなく、私からすると普通の道。
私もやはり気になって訊いてみても、「今はまだ大丈夫」ということでした。
少し進むとY字路になっていて、私の家に帰るには左の方の道です。
このあたりになるとM君も少し落ち着いてきていて、
私も安心して何の躊躇いもなくY字路の左側の道に入りました。

左側の道に足を踏み入れた瞬間、何か急にあたりの雰囲気が変わりました。
物音が一切しなくなって、心もち明かりが暗くなりました。
(M君がいうには、本能的に目の前のものに集中したため視界が狭まっただけということです)
足が寒いところにずっと立っていたあとのように痺れて引きつり、上手く歩けません。
力も入らないのでその場に座り込んでいてもおかしくなかったのですが、
なぜかその引きつった足が体を支えていて、私はその場に立ち尽くしました。

70: 本当にあった怖い名無し 2006/07/17(月) 01:56:13 ID:+CA53BpM0
いきなり前方からゴッと突風のようなものがきました。
感覚としては、すぐ横を電車や大型車が通過したときのあの感じです。
そしてその瞬間

「サリョ(鎖虜?左路?)じゃ!サリョじゃ!」

という大小の声があたりに鳴り響きました。近いものは私のすぐ耳元で聞こえました。

突風のようなものが過ぎ去ったあと、私は呆然と立ったままでした。
M君は先ほどまでとは比べ物にならないくらい血の気のない顔をしていましたが、
急に私のほうにやってきたかと思うと、ものすごく必死に私の足を何度も何度も平手で叩きました。
あとで赤く腫れ上がるくらい力を入れて叩かれたのですが、
このときは足の感覚がなく、全く痛みを感じませんでした。
でもすぐにやっぱり痛くなってきて、同時に足に感覚が戻って私は地面に崩れ落ちました。
横を見るとM君も地面に座り込んで、
相変わらず顔色は悪いのですが「もう大丈夫だから」と息を切らせていました。
M君によると、左の道に入った瞬間前の方から黒いモヤモヤしたものが雪崩のように流れてきて、
私たちの体を包み込むように吹き抜けて行ったそうです。
私の足にはその黒いモヤモヤから出てきた無数の手が絡みついていたそうで、それを払い落としていたのだとか。

71: 本当にあった怖い名無し 2006/07/17(月) 01:57:02 ID:+CA53BpM0
そのあとM君は泣いている私を背負って下宿まで送ってくれて、朝まで一緒にいてく
れました。愛だね。
その後私は怖くてその道に近寄ることはなかったのですが、
半年ほどたって恐怖が薄れてきたころ、昼間だったら大丈夫だと思って見に行ってみました。
以前に何度か通ったことのある道だったのですが、注意して見てみると愕然としました。

72: 本当にあった怖い名無し 2006/07/17(月) 01:57:48 ID:+CA53BpM0
まず、なんとそのたかだか50メートルほどの道(Yの字になっていますが)に、
小さな祠やお地蔵さまが計7つも密集しているんです。
そしてその道に面した家の玄関のほぼ全てに盛り塩がしてありました。
中にはお酒が置いてあったり、何枚ものお札がベタベタ貼ってある家も。
そしてこの周辺ではありえないくらい、廃屋と化した空き家が目立ちました。
そういえば最初のほうで書いた「この道を迂回すると、ものすごい遠回りをしなければならない」
というのもおかしな話です。
区画整備された町並みで、この一画だけ、周囲の車道は大きく迂回するかそこで行き止まりになるかしているんです。
唯一このY字路と、そこから分かれた毛細血管のような複雑な小道だけが、
そこの交通手段となっています。

気味が悪いので地元の人間である学校の先輩に訊いたところ、
この一画には昔、いわゆる部落があったそうです。
それだけではなく戦時中に何か忌まわしい事件があったらしく、部落自体は終戦前になくなったのだとか
(その事件の内容はタブーとされているらしく、先輩も知りませんでした)。
しかし地元の人間も忌諱して、その後もずっとその土地には手をつけず、
20年になってようやく外から来た人間が住み始めたのだとか。

73: 本当にあった怖い名無し 2006/07/17(月) 01:58:29 ID:+CA53BpM0
いったい部落で何があったのか。「サリョ」というのは何なのか。
気になりますが、先輩やM君の忠告もあり私はそれ以上調べることを止めました。
みなさんも、もし兵庫県の某有名暴力団本部のある都市に行かれることがあれば、気をつけてください。
何故か主な車道が途切れたり迂回しているからと言って、むやみに近道しないように。

75: 本当にあった怖い名無し 2006/07/17(月) 02:32:12 ID:od52AfGg0
【深夜の客】

あの出来事は今でもハッキリと記憶に残っている。
一昨年の早春、大学にも合格し遊ぶ金が欲しいと、
その俺は郊外のビデオショップで働き始めた。

学校帰りに店に入り、仕事が終わるのは12時もまわった深夜。
誰一人残っていない店を清掃し、レジを閉め。
最後に電気を消し、シャッターを閉じる。
いつもの動作だった。
あれが見えるまでは…

76: 本当にあった怖い名無し 2006/07/17(月) 02:33:15 ID:od52AfGg0
周りのシャッターを閉め、入口のドアに鍵をかけた時だった。
うっすらと店の奥に明かりが見えたのだ。
「やっば、事務所の電気消し忘れちまった…」
ため息をつきながら、俺は閉めた鍵を開き店の中に戻った。
暖房も切り、すでに寒くなっていた店内。
俺は小走りに奥の扉、事務所のドアへ向かい、そして開いた。
「あれ…」
確かに明かりが見えたはずなのに…。
事務所は真っ暗で、奥の非常灯だけが光っている。

77: 本当にあった怖い名無し 2006/07/17(月) 02:33:52 ID:od52AfGg0
見間違いかと一人愚痴を言いながらドアを閉め、正面入口に戻った俺は、
不意にレジに人影を見た気がした。
が、誰もいない。
気になったのでカウンターの中も確認するが、やはり誰もいなかった。
「疲れてるんだな…」
と、一人納得し、その日は家に帰った。

だが翌日、再び学校帰りに店に入ると
普段寡黙な店長が突然俺を事務所へ呼びだしたのだ。

「○藤くん、昨日ちゃんと鍵は閉めたよね?」
突然何を言うかと思えば、確かに俺は昨日疲れていたかもしれないが…
そもそもここの鍵はドアに固定で刺しっぱなし、出るときは鍵を抜いて閉める。
店長の鍵と、俺の持ってる予備の鍵しかない。
ポケットの中に鍵があった、ということは確実に閉めたはずなのだ。
店長の話では朝シャッターが閉じられていなかったという。
そして鍵が無いのに、ドアが半分開いたままだったというのだ。
泥棒か? そう思った店長は台帳からレンタルリストを調べたがなくなったビデオは無かったという。

一瞬背中をゾクリと何かが撫でた気がした。
もしかしたら昨日の夜…あの暗い店内で俺以外の誰かがいたのかもしれないのだ。

78: 本当にあった怖い名無し 2006/07/17(月) 02:35:05 ID:od52AfGg0
その翌日から店の鍵が変えられた。
最初は俺に疑いを持っていた店長も、ありえないことだとわかってくれたらしく何も言わなかった。
だが、その日の夕方…俺と交代で帰宅するアルバイトの女の子が俺に声をかけてきた。

少しおどおどした様子の彼女は、周りに人がいないことを確かめ俺に声をかけた。
「もしかして…見た?」
何の話かわからず、とりあえず首を振る俺。
彼女はホッとした様子で…
「見たらここ…辞めた方がいいわよ。
 閉店作業の人には悪いけど、ホントに…危ないから」
彼女はそのまま、俺が何のことなのか聞いても何も言わず帰っていった。
気にならないわけがない、今日は店長が休みの日で…
俺が一人で閉店作業をする日だったからだ。

最後の客を見送り、ドアに掛けられた札を"閉店しました"に切り替える。
暖房を切り、掃除をはじめた俺は…奥の棚の方に人影を見た。
まだ一人帰っていなかったのだ。
俺は掃除を一旦やめ、レジに戻る。
基本方針で客が帰るまで閉じられないことは決まっていたし。
よもや"それ"とも思っていなかったから…

79: 本当にあった怖い名無し 2006/07/17(月) 02:36:10 ID:od52AfGg0
しばらくたってもその"客"は店のから出て行く様子がなかった。
目の端で人の影が棚の裏で動くのが見える。
時計を見れば既に閉店時間から30分も過ぎていた。
しょうがない、俺は店のBGMをホタルノヒカリに切り替え帰宅を促した。
が、それでも帰る様子はみえない。

不意に俺はそれに気がついた。
影が動く、棚の裏で黒い影がふらふらと動く。
どう見てもそれは"ビデオを選んでいる"動きではないのだ。
ただただ、店の奥を歩いている…いや、思えば俺は歩く音を聞いただろうか
背中を冷たい風が通り過ぎた。
正面ドアが風に煽られ揺れる…、そして耳に届いたのは布が床を擦るような…這いずる音。
俺はもう限界だった。
鳥肌がぞわぞわとたち、棚の裏の何かに本能が恐怖している。
俺はゆっくりとレジを出た。
ぐるりと覆う棚の裏へ、俺は顔を覗かせた。
が、誰もいない。
奥へと向かう衣擦れの音に俺は息を呑み近寄っていく。
奥は袋小路、俺は奥に向かってそろそろと歩を進めた。
曲がり角の先で音が消える。

80: 本当にあった怖い名無し 2006/07/17(月) 02:37:08 ID:od52AfGg0
そして…俺は角からゆっくりと覗き込んだ

ブツン・・・・・・ッ
角の先、そこに黒い何かを見た気がした。
だがその瞬間、目の前が闇に染まる。
聞こえていたホタルノヒカリも、エアコンの音も一瞬で消えていた。
深夜の、それも明かりの消えた棚の裏。
俺の横を凄い勢いで通り過ぎる何か、頬に触れたのはビニールのような感触…
そして腐敗臭…。
何がおきたのかその時の俺にはわからなかった。
ただただ腹の底から湧き上がる恐怖と、安堵感。
その日は掃除もせずに電気とエアコンを消し、鍵を閉め店を飛び出した。

それに気づいたのは翌日の朝だった。
昨日の夜、家に帰った俺は風呂にも入らず、
恐怖を紛らわすためにテレビをつけ布団にもぐりこんだ。
昨日のことも…もしかしたら夢だったのかと…そう思えば気も楽になる。
安直に、安全であるとホッとしてしまうものだ。
だが顔を洗うために鏡の前にたった俺は愕然とした…

俺はへたり込み、這いずりながら棚を頼りにどうにかレジ前まで出た。
その途端だ…明かりと音楽が店に戻る。

81: 本当にあった怖い名無し 2006/07/17(月) 02:37:51 ID:od52AfGg0
昨日頬を掠めた何か。
俺の右頬に…カラカラに乾燥した赤い筋が手の形を留めたまま残っていたのだ。
その途端、俺の中に恐怖心に染まる。
もうあれがなんであったかなどどうでもよかった。
調べる気力も、好奇心もなにもかもどうでもよくなり…、ただその場で
頬にこびりついた赤い何かを洗い流すことだけが救いに思えた。

俺はその日学校を休み、仕事をサボった。
そして次の日辞める旨を店長に伝えたのだった。

「○藤くんどうにか続けてくれないか。
 今新しい子もいなくて…、ああ給料を上乗せしてもいいから」
「いえ、もう決めたんで…。
 申し訳ないですけど、俺…もういけません…」
「そこを頼むよ、いや私としてもね………・・・・・・」
いやに食い下がる店長をどうにか押し留め、俺は店から去った。
あれからしばらくし、いつの間にか店は貸し店舗として出されていた。
周りの客からも残念だという声が聞こえたが…俺はなんとなくわかっている。
あれがいるのだ今も…。
近くに住んでいた店長も、きっと知っていたんだろう。
あれ以来見ない店長はどうなったのかもうわからないが、あの場所にはもう近寄らない…
今もそこに近づくと、頬に何かが触るような気がして…

131: 1/5 2006/07/17(月) 20:12:01 ID:ve20jupC0
【古びた公民館】

私が小学生の頃体験した話

 私の地区では小学5年生の男子というのが自分しかいなかったらしく
地区での集まりでは、「小学五年生の日」みたいな集まりでは女子5人、
男子は自分一人だけという肩身の狭い思いをしていました。

 本当は他に二人いたんだけど、一人は絶対参加しない、もう一人は昨年
引っ越してしまった。

 夏祭りの太鼓の練習というか太鼓担当は当然、自分になるし、その日は
古びた公民館にお泊りだった、泊まる人数の構成は

 ・面倒みてくれるおばちゃん3人
 ・女子4人(一人病欠?)
 ・自分

ってな感じでした。
 太鼓の練習も終わり、時計も夜九時になって寝る部屋が割り当てられた。
女子四人は洋室、自分は少し狭い和室だった。

布団があって、足を置く方向のずっと先には背の高い押入れがあった。
おばちゃん三人は、すぐ近くに家があるのでそこで寝泊りすると言っていた。

132: 2/5 2006/07/17(月) 20:13:13 ID:ve20jupC0
 まあ、クーラーなんてものもないし、大き目の古びた扇風機も最初は和室
にあったのだけど、女子に

 「男子は一人なんだし、人数の多い方が必要だよね」

と、強引にもってかれてしまったのだけど、不思議とその日というか、和室は
暑くなかったので布団に入ってすぐ眠ってしまった。

 「・・・・ねぇ・・」

 しばらくたって突然目が覚めた、というのもボソボソと女子二人組みの話声
が洋室の方から聞こえてきたからだ。

 女子A「ねぇ、あの子まだ起きているかなぁ」
 女子B「きっと起きているよ」
 女子A「遊びにいってみようか」
 女子B「うん、そうしよう」

 こういう会話の内容が聞こえてきたために、興奮して目が完全に覚めて
しまった。寝たふりをして女子二人の様子を伺う事にしようとしていたら、

 ドスン、ガリガリガリガリ、ギシギシギシ

と、大き目の物音がしてきた。だいたい何をしているのか予想が出来た。
どうやら洋室にあった押入れに立付けの悪く開きが悪いふすまを強引に
明けて中に入っているらしい、そして、物音は天井へ・・・・

133: 3/5 2006/07/17(月) 20:14:47 ID:ve20jupC0
 ズッズッズッ・・・・・ズリズリズリ
 女子A「もうちょっとね」
 女子B「うん、もうちょっと・・」
 女子AB「くすくすくすくす」

 やたら声が響いてくる
 どうやら天井裏から四つん這いになって自分の部屋に来るらしい。
物音が自分のいる和室の押入れまで来た。

 自分はもう寝たふりをやめていた、布団から起き上がりこれから女子
二人組みを待つ事にしていた。

 押入れの戸は引き戸ではなくドア状に開くようになっており、少しづつ
開いていった。女の子の顔が一つ天井部分から逆さまにニュッと出てきて
いた、
普通にかわいい顔していた。
 そのまま少しづつ体を下げてへその辺りまで来た時、スカートだったら
パンツ丸見えになってしまうだろうとアホな淡い期待を抱いていた。

が、

そんなものは一気に吹っ飛んでしまった。

134: 4/5 2006/07/17(月) 20:16:06 ID:ve20jupC0
その理由はもう一人の女の子が現れたからだ。もちろん、ただ出てきた
わけではない。

 逆さまになった女の子の胴体から先はそのままもう一人の女の子になって
いたからだ、わかりやすく言えばテケテケが胴体同士でくっついている様
な感じだ、下の部分の女の子は手を押入れの上部分の床板に手を着いていて
上の部分の女の子はぶら下がっていた・・・
 上の部分の女の子はひどかった、別に凄いブスというわけではなく、全身
青白く抜け落ちたような長い髪、顔は黒ずんで目も血走っていた、生きてい
るとは思えないような有様だ。

 気がつけば体がピクリとも動かない、まぶたも閉じられないせいかこの
二人一組を凝視しつづけていた。そして、下の部分の女の子が横の土壁を
上の女の子が天井のとびでている箇所を掴んでゆっくりこっちに向かって
来ていた。

 ズッズッズッズッズッズッズッ

136: 5/5 2006/07/17(月) 20:16:59 ID:ve20jupC0
 AB「くすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくすくす」

 自分のすぐ斜め上まで来た途端、下の女の子は自分の左肩を掴み、
上の女の子は自分の右肩を掴み、自分の視界が二人分の女の子の顔で一杯
になった所で気絶して、朝を迎えました。

 朝鏡をみたら右顎と左顎に一つづつ噛み跡がついてた

この公民館では結構不思議な体験をしているし、6年生になった時は
・・・・・

長文失礼しました。

145: 本当にあった怖い名無し 2006/07/17(月) 20:42:24 ID:/q7O0Wgp0
【彼の死】

去年の8月にあったちょっとした事件について書き込みます。
友達の彼氏が、急にいなくなりました。
友達は「振られちゃった。」と哀しそうに話しました。
彼がいなくなってから1週間くらいたってからでしょうか。
友達から電話が来たんです。
「もしもし?」
と電話を撮ると
電話口から友達の泣き叫ぶ声が聞こえました
「何かあったの?どうしたの?」
「血だまりが、血だまりが!!部屋が血だまりなの!!お風呂も部屋も全部!!」
「どういうこと?落ち着いて話して!」
「彼よ、彼がやったのよ。タバコ、彼のタバコの吸殻があるの」
「吸殻?」
「それはいいの。吸殻があるのはいいのよ。きっと私のことが嫌いだからこういうことをしたのよ。血がまだ温かいの!」
そういうと友達は電話を切りました。
私はすぐ電話をかけなおしましたが、話中でつながりません。
やっとつながり、私は
「大丈夫?なにしたの?」
と聞くと
「大丈夫、もう片付けたから。」
さっきの彼女とは全く違う、冷静な態度でした。


146: 本当にあった怖い名無し 2006/07/17(月) 20:43:59 ID:/q7O0Wgp0
このことから2ヵ月後、友達の彼氏が死体で発見されました。
司法解剖の結果、首を吊ったことによる窒息死とのことで、自殺と判定されました。
彼の死体は左手首がぱっくり切られていて、首を吊った状態で発見されたそうです。
友達は心神喪失状態でした。
「彼は絶対自殺なんてしていない。何か事件に巻き込まれたのよ。」
友達はそういいました。
「何でそう思うの?」
「彼の夢を良く見た。彼は夢のなかで必死に何かを言っているんだけど、何を言っているのか解らなかったの。でもきっと助けを求めていたんだと思う。彼が夢に出てきた日の朝はね、必ず彼のタバコの臭いがした。今吸ってたのかなって位、臭いが残ってるの。」
そして最後に彼女はポツンと言いました。
「あなたは凄い風に巻き込まれているって言われたの。きっとね、私はもう駄目かもしれない。やっと意味がわかった。」
この言葉を発した後、彼女口を噤んでしまいました。魂が抜けたかのようでした。



226: 本当にあった怖い名無し 2006/07/18(火) 07:36:37 ID:apLY5QEl0
【一匹の烏】

クラスメートのAと一緒に下校した時、
一匹の烏が目に入った
電線とか塀の上とか、割と低いところを留まったり飛んだりしながら
気が付いたらずっと付いてくる
恐ろしげな鳴き声と恨みがましい目をして。
Aに「あの烏、キモチワルイね」と言うと
「だろ?あれ、ずっと俺に付いて来るんだ」という。
聞くと、朝、外に出るとすぐに飛んできて、周りに人がいない時は
攻撃さえしてくる、追い払ってもすぐに戻って来て回りで飛び回る。
そんな事が一ヶ月も続いてて「いい加減、気が変になる」とAは言う。

一ヶ月前といえば、同じくクラスメートのBが事故死した頃。
崖下で遺体で発見された。足を滑らせて転落死したらしい。
発見したのが偶然俺の知り合いのおじさんで
「打ち所が悪かったらしく、頭がぱっくり割れててね・・・・」って話を聞いた覚えがある。
「遺族には言ってないんだけど、脳みそがはみ出しててそれを烏が食ってたんだ」

人の脳を食った烏はその人の記憶も食うとでも言うのだろうか。
烏はBの、どんな記憶を食ったのだろうか。
記憶を食ったとしたら、何故Aに付きまとうのだろうか。
あれは、事故死、だった・・・はずなのに・・・。

227: 本当にあった怖い名無し 2006/07/18(火) 08:35:35 ID:5SdH67E+0
割と怖い・・・