125: じいちゃんの話1/6 2007/03/09(金) 00:53:01 ID:5h1m6kWX0
【じいちゃんの話】

これは俺が10年以上前に体験した話。
当時僕は田舎にある実家に住んでいた。実家は古くから立つ日本家屋ではあったが
あたり一面に田んぼがあるほどのド田舎という以外はごく普通のどこにでもあるような家だ。
大学も卒業したというのに仕事も見つけずだらだらと過ごす毎日。
親には毎日のように非難を浴びせられていたがじきに呆れられ、殆ど放置された状態になった。
今思うと人生で一番最低な時期だったと思う。

ある日、蝉の声を聞きながらいつもの様に縁側でぼーっとしているときだった。
「マサ。」
名前を呼ばれて振り向くと縁側を隔てたすぐ横の部屋ににじいちゃんが立っていた。
よれよれのランニングシャツにらくだ色の腹巻と股引き。
漫画から飛び出したようなまさに「じいちゃん」的な格好をいつもしている。
このじいちゃんは昔から俺に様々な体験をさせやがった人で、正直只者ではない事はガキの頃から知っていた。
じいちゃんは俺の向かい側に腰掛けた。

じ「お前、就職せんのんか?」
俺「するよ、近いうちに。」
じ「はっ、嘘をつけ。一生親のすねかじりになるつもりじゃろうが?」
俺「ばれた?」
じ「おいマサ、この田舎には本当に必要とされとるやつかバカのどっちかしか住んどらん。
  お前はどっちでもないから遠方へ出て働け。」
俺「なんじゃそらvv」
じ「お前の為に言っとるんじゃ。」
その時のじいちゃんの目が異様に怖かった。話してる声はいつもの優しいじいちゃんなのに
今まで見たことないくらい鋭い目が俺の間抜け面を捕らえた。
その時はまだじいちゃんの言いたいことがわからなかった。

引用元: https://hobby9.5ch.net/test/read.cgi/occult/1173196483/



126: じいちゃんの話2/6 2007/03/09(金) 00:57:20 ID:5h1m6kWX0
その日の夜、夕飯を食べ終わって俺は居間でソファーに腰掛け、アイスクリームを頬ばりながら巨人戦をみていた。
「マサ。」
またじいちゃんが話しかけてきた。相変わらず昼間と同じ格好をしている。
「何、どうしたの?」
本当は巨人戦に集中したかったが以前この人に反抗して痛い目を見たので穏やかに返事をした。
「お前に話さんにゃいけん事があるんじゃ。」
そういうとじいちゃんは、よっこらしょと言って俺の横に座り、語りだした。

じ「お前にこの家の秘密。教えちゃる。」
俺「家の秘密?」
じ「この家の天井から、お前たまに変な物音がするって言っとったやろ?」
俺「…ん、ああ、まぁ…」

俺はこの家に生まれてから何十回と天井から物音を聞いていた。
ありきたりなんだが誰かが全力ダッシュして天井のありとあらゆる
ところを走り回ったり(かなりの大音なんでガキの頃はビビッてた)
風鳴りのような低いうめき声を聞いたり「オン△※@:ギョウ~…」
とか変なお経みたいな声が聞こえたりしていてそれは当時もまだ続いていた。
でも遭遇するのはいつも俺一人の時で両親にこの事を話しても相手にしてくれなかった。
じいちゃんは例外だったが。
俺「それがどうかしたん?」
内心ドキドキしながらじいちゃんに尋ねた。
じ「あれなぁ、天井裏に祀っとるんよ。」
俺「…何を?」
じいちゃんは「あ」と何かを言いかけて止めた。
じ「あ゛~名前いったらいけんけぇ…」
俺「いや、何それ?ちょっと、俺それだめじゃわ、確実にヤバイじゃん。」
その時小動物が持つのと同じ鋭い『危険察知スイッチ』がビンビンに反応した。
じ「まぁ、こっち来いや。」
じいちゃんの手にはいつの間に持ったのか、懐中電灯が二本握られていた。
じいちゃんは満面の笑みを浮かべている。

127: じいちゃんの話3/6 2007/03/09(金) 00:59:15 ID:5h1m6kWX0
すでに俺は冷や汗をかいていた。目的地に運ぶ足は重い。
20年以上住み慣れた家だというのに、半端じゃない心霊スポットに連れて行かれている感覚だった。
心の準備をさせてくれと巨人戦(例の如く30分延長)を見終わってから行動し始めたので
確か時計の針は9時半を回っていたと思う。
両親は朝早く仕事があるからとすでに寝室で寝息を立てている。
いい気なものだ、息子はこれから死にに行く覚悟でいるというのに。

俺達二人は元居た場所から縁側を通りまっすぐ伸びる廊下を歩いていた。
「ここじゃ。」
じいちゃんは俺の前でピタリと止まり、右側にあった襖を開けた。
ここは俺が小学低学年の頃まで使っていた『遊び部屋』ファミコンしたり戦隊ものの人形を持ち込んだりして
遊んでいた非常に懐かしい場所だった。今は物置と化している。

すると俺はあることに気付いた。
「じいちゃん、……あれ…」
俺が指差す方向には、漆塗りでもされたような真っ黒い二枚の木戸があった。
俺の記憶では当時そんなものはなくて、ただの白い押入れの襖のはずだった。
あまりの異様さに心臓が動きを早める。
「お前がここを使わんようになってすぐ、やり変えた。」
じいちゃんは当たり前の様に言って震え上がる俺を尻目に木戸に手をかけた。

ゴゴ、ズーっ。

という音と共に木戸が開いた、中は真っ暗で何も見えない。俺は急に気分が悪くなってきた。
その事をじいちゃんに訴えたが一言「そのうち慣れる。」と言われ無視された。
(じいちゃんは絶対に鬼だと、以前にも増して憎しみを抱いた俺。)
おもむろにじいちゃんは懐中電灯を付け押入れの天井を照らした。
「マサ、見てみ。」
じいちゃんは俺の腕を掴んで無理矢理中を覗かした。
そこにはまた、不自然に黒く塗られた正方形の扉があった。

128: じいちゃんの話4/6 2007/03/09(金) 01:08:14 ID:5h1m6kWX0
俺達はその扉から天井裏へと侵入した。
最初はじいちゃんを押し上げて、次に俺がその空間に入った瞬間先程とは比べ物にならないくらいの吐き気と悪寒に襲われた。
空気が重いなんてもんじゃない。

ヤバイ。

これ程まで命の危険を感じた事がないくらいヤバイ。汗が干上がり、口の中がパサパサに乾く。
どう考えても尋常ではない空間。こんなところで平気な顔をしているじいちゃんが凄いと思った。
「じ、じいちゃん…。俺だめ、もうだめ、ホンマ勘弁して…っ。」
いい年こいて俺はじいちゃんに泣きすがった。
「駄目じゃ、お前はきちんと見とけ。」
じいちゃんは昼間に見た時以上に厳しい顔をしていた。
じいちゃんが何を考えているのかサッパリ分からない。
俺をこんな所に連れてきやがって、本気で殺す気だと心の中でじいちゃんを殺人者呼ばわりした。
とにかく落ち着こうとゆっくり息を吸って、むせた。
当たり前だがここは埃だらけ、深呼吸なんてすればむせるに決まってる。
周囲を見渡せば築90年の家の骨組みがあらわになっていた。
適当に懐中電灯を振り回していると光の円の端にチカッと光るものが見えた。
なんだ?と思いもう一度その方向に光を当てると、あった。
神棚のような、でも何だか少し様子が違う。
よく分からないが祠のようなそんな感じのものが異様なオーラを出して佇んでいた。
「じいちゃん、あれ何?」
俺の唇は震えて、まともに呂律が回らないのを必死にこらえた。
「あれが物音の原因よォ。」
じいちゃんも祠に光を当てた。
が、急にじいちゃんは驚いた顔をして俺から懐中電灯と奪い取ると二つともスイッチを切った。
目の前は闇に包まれた。

129: じいちゃんの話5/6 2007/03/09(金) 01:10:28 ID:5h1m6kWX0
あの顔からするとじいちゃんはかなり焦っている。
「じいちゃんっ?」
俺は暗闇とじいちゃんの焦りの表情を見て半ばパニックに陥っていた。
「しっ、黙っとれ!」
じいちゃんが小声で、強く俺に言い聞かせた。
じ「マサ、今から出口に行く。それまで息止めぇよ。」
俺「はっ?息と、止めるっ?」
じ「ええけぇ早よぉせえ!出口に着くまであれから目を離すなよ!」
あれとは祠の事、だが訳が分からない。何故息を止めながら祠を見て出口まで向かうんだっ?
その時はパニくりながらも言われたとおりにした。この時は暗闇に目も慣れてきだしたから大体の輪郭は見えている。
息を大きく吸い込んで(もちろん途中でむせた)すぐ、異変は現れた。

祠の扉から変な影の様な物がニュルっと出てきた。

「それ」を見た俺の動きは一瞬にして固まった。もう思考回路はショート寸前。
よく見るとそれは人の形をしていた。暗闇よりも暗い色。動きは鈍い。
左右に揺れたり、突然倒れたかと思うと四つんばいになって蜘蛛みたいな
動きをしたり、俺の文章力では表しきれない程気持ち悪い動きをしていた。
初めて見る「それ」は恐怖どころか興味を抱かせた。
だが、危険なものに変わりはない。明らかにこの世のものではなくて
俺の脚はがくがく震えていた。「それ」から目を離せないでいると、じいちゃんが俺の服の裾を引っ張って出口まで後ずさるように促した。
幸い奴はこんな近距離に居る俺達に気付いていない。
多分息を止めるように言ったのはこいつに気付かれない様にする為だったんだろう。
俺達はなるべく足音を立てずに出口にたどり着いた。出口からそっと降りる時まで奴から目を離せないでいた。
奴が動くたび天井裏で不気味な足音がなり続けていた。

130: じいちゃんの話6/6 2007/03/09(金) 01:19:49 ID:5h1m6kWX0
俺は部屋に足をつけた瞬間、じいちゃんを置いて居間まで猛ダッシュした。
電気をつけて、テレビのスイッチを入れて
ついさっきまで居た異次元ワールドから俗世間へと必死になって逃げ込んだ。
すぐにじいちゃんが居間にやってきた。

「見たろう、凄かろうがアレ。」
じいちゃんは俺の怖がる姿を見てご満悦という表情をした。
あんなものを見せられた俺はたまったもんじゃない。
あれに気付かれてたら絶対に命の保障はなかった。
間違いない、絶対そうだ。
「何なんよあれっ!じいちゃんホンマ何がしたいん!?」
興奮した俺は切れながらじいちゃんに言った。
じ「がはははっあれな、先祖に恨みを持っちょる霊で
  わしも詳しくは知らんのんじゃが
  あまりにも危ないけぇってウチの先祖(霊媒師?)が祠に祀って 
  あれを天井裏に閉じ込めとっての、黒い襖は結界みたいなもんよ。
  安全の為に近くのお寺さん(神社だったかも?)に頼んで作ってもらった。
  名前言ったらいけんのは名前を聞いた人がアレに憑かれるからなんじゃ。」
憑かれる…(=死と隣り合わせ)想像を絶する言葉に俺は気が遠くなった。
しかしそこで疑問が生まれた。
俺「…でもじいちゃんは、名前聞いとるんじゃろ?
  それでなんで無事なん?」
じ「秘密。」
その後何度も理由を聞いたが何も教えてくれなかった。

すみません、6/6で終わらないので付け足します。

131: じいちゃんの話6/6+α 2007/03/09(金) 01:23:29 ID:5h1m6kWX0
翌日朝、俺はまた縁側に居た。
昨日の事は夢だったのではないか?多分そうだ、ウチにあんなものがあるわけがない。
そう言い聞かせようとしていた矢先、じいちゃんがまた俺の向かい側に座った。
あまり見たくない人物だというのに。
「おはよう、じいちゃん。」
とりあえず挨拶をした。これで昔かたぎの人だから挨拶には五月蝿い。
どんなに不機嫌でも挨拶はしなくてはならない。
「おう、おはよう。」
じいちゃんも笑顔で返した、が、
じいちゃんは俺を見るなり両膝に両手を置いた。
そして


「○○○○○」



今、じいちゃんは何を言った?
俺「じいちゃん?」
じ「○○○○○」

俺はすぐにその言葉の意味が分かった。
間違いない、「アレ」の名前だ!
俺が記憶のブラックホールへ投げ込もうとしていた昨日の事が一気に蘇った。
夢などではない。
それどころかこの基地外爺は俺に「アレ」の名前を言いやがった。 
「お、分かったか?安心せぇ、この家におらんかったら憑かれんけぇ。
 あれはこの家からはでられんのんよ。」
などと呑気に笑い続けた。

その後すぐに東京で仕事を見つけてあの家を出たのは言うまでもない。
155: 本当にあった怖い名無し 2007/03/09(金) 06:23:54 ID:tabw4ZGN0
【携帯で話してたのはだれなんだ?】

俺が一番怖かったのは自身も含めての体験談

高校生の時って結構肝試しってやったよね?皆一度はやった事があると思うんだ。
でも、一度目には何も無くて二度目、三度目って続けるんだよね。
その後何度目かに何か嫌な体験があってやめる人、何も無いじゃん?って飽きる人
って居ると思うんだけど、俺の体験では1回目が最初で最後になった。

そういうのをやるのは夏休みとか冬休みが結構多くて、俺らの場合は冬休みの前の週の日曜日に行ったのよ。
他のクラスの奴らがある日、霊園にいったらしいんだよね。それで面白おかしく、
「あれは、怖かった。」「あんなのもうありえねぇ」とかって言ってて
かなり皆の話題を掻っ攫っていたんだ。
でも、クラスに一人は居ると思うけど、そういうのを全く信じない奴っているんだよね。
俺のクラスにもそういう奴が3人いて、「怖くないし、ありえん」って信じなかったんだよ。

そういう奴が居ると心強いと思い怖がりの俺を含めて合計11人でそこに向かうことになったんだよ。
11人だよ?全く信じて無い奴3人(彼らは怖がりさえしない。仮にA、B、C君とします)&興味津々+信じてる4人で残りはビビリ
の俺含めたメンバー。はっきり言って俺らビビリでさえ余裕だと思った。

156: 155 2007/03/09(金) 06:24:41 ID:tabw4ZGN0
んで、土曜日の日にCのうちに集合して(こいつの家はかなりでかくて11人が泊まれるだけの広間も
あった)行くことになったんだ。全員が懐中電灯を所持。一人で二つ持ってるやつもいたし合わせていけば
かなり明るかった。んで全然怖がらない奴を先頭にみんな大体3列ぐらいで固まって
A+1人先頭。B+2人、3人、C+3人って感じの隊列でそこに向かった。
でも、そこにただ向かうのは面白くないから、だれも試したことがない霊園の裏側から行こうって事になったのよ。

そこへ向かうにはまずはそいつの家の裏山に廻って、民家の裏を横切って、林みたいなとこを抜けて
いくんだよ。その林の時にまず奇怪なことが起こったんだ。その林までは3列だったんだけど、その林
からは道が細くなって1列になってそこをあるくんだよね。今まで一度も怖がらなかった俺らもそこからは
心臓がどきどきしてきて怖さが増してきた。でもAを含めての3人は怖がらない。怖がってないと思ってたから
俺らもまだ安心してた。歩き始めて10分ぐらいしてからかな、Bの様子が少しおかしい。でも何かあると
いやだから聞けない。もしBが発する言葉が俺らの予期せぬモノならどうしようもないから。
そのとき、Bが「見えたり、聞こえたりしても今は何も言うな!」っていきなり言い出したんだよ。
もう、そのときに俺を含めて皆が感じてたんだよ。横に何かいる。後ろにも何かイル。前にしかいけない
状態になってる。って。AとCは全く意に介してない状態だったけどね。

それから20分ぐらいその暗闇をあるいてると街灯が見えてきたんだよね。んで、AとCは大笑いしながら
「ほら?何もないww」って感じで笑ってるんだよ。俺は笑えなかったし、Bも全く笑わなかった。
理由は、出た場所が火葬場の目の前だったから。笑わなかったんじゃなく笑えなかった。
まぁ、でも街灯もあるし後は舗装された道をただ歩けば出入り口があり終了。
のはずだった。それで終われるって皆が思ってた。

157: 155 2007/03/09(金) 06:25:53 ID:tabw4ZGN0
出入り口から火葬場までは湖をはさんで正反対に位置してて、左にいくと車道のある出入り口。
右にいくと人が通れるだけの小さな道+鳥居のあるお地蔵さん。選ぶのは自然と車道のほう。
もう好き好んで鳥居になんかいける状態じゃないから。
それから車道方向に向けて歩いてたんだけど、Aって言うのが悪ふざけ大好きだから横の林を照らしたり
湖を照らしたりしてた。皆が、「やめろ!」って言っても「怖がりwww」と言って聞かない。
その瞬間だったよ。
「うぉぁぉあぁあぉぉぉぉおぉぉーーーー!!!!!」って叫び声が聞こえたのは。

もうね、背筋が凍るとかいう表現あるけど、そんなものじゃなかった。
誰かが悪ふざけしてると思ったけど、俺らの列から聞こえてるんじゃない。
Cを除く全員がその声を聞いたのがわかった。その瞬間に全員が腰を落としてしまい懐中電灯
も落としてしまったから。だってありえないし。声が聞こえたのが耳元で、湖の方向からだったから。
どういう聞こえ方かの説明は上手く出来ないけど、方向は湖から。でも声は耳元でさけんでた。
そこからは全員パニック。ガクガク足が震えながら後ろに後ずさり。
前方にはも行きたくない。懐中電灯ももういい。とにかくこの場から逃げたい。
そんな感じ。もう、どうすればいいのかわからん状態。Aはどうしたかって?
腰がおちた状態、というかハイハイの形で後ろに進んでた。後から聞いたらとにかく逃げたかったんだって。

それから10分ぐらい皆ガクガクしてたけど、Cだけ「はやくかえるぞ!」とか言ってて皆の
懐中電灯を集めてきてた。そればかりかいきなり湖に小便までする始末。
そのおかげか皆少しずつ冷静になって来て笑い始めた。「はははは、お前すげーわw」とか
「お前、こわくないんか??www」見たいな感じで皆笑って忘れようとしてた。それから戻る準備をして
さぁ、帰るかってなったけど、さすがにその道を通る気にはなれなくて
逆方向から帰ることに。(鳥居方面)

158: 155 2007/03/09(金) 06:33:39 ID:tabw4ZGN0
まぁ、それから10分ぐらい皆無言で歩いて鳥居の近くまで無事(この時は無事って事にしときたかった)
に、辿り着いた時にまた、Bが「まじで・・・。お願いしますから・・・。」って言ったんだよ。
普通は「は?」ってなるんだろうけど、皆がその意味を分かってた。もうね、他のメンバーでは
泣いてる奴まで居た。ここに辿り着く前に皆で笑ってたときに 
  明らかに俺らのメンバーじゃない笑い声が聞こえてたから・・・。女の声が・・・。

そして、鳥居の前でソレが出た。その鳥居の前の道が細くてぎりぎり2人が並んで通れる
ぐらいの広さなんだけど、その一人分の広さの場所はすでに埋まってたんだよね。ソレは女に見えるけど
顔は見れない。ってか見たくも無い。でもそこを通れば後は一気に民家が広がるからこれさえ行けば全て終了。
そして11人もいるのに全員通れない。このときにCも視認できてることが理解できた。口をあけて少し後ずさり
してたから。通れない理由は、ソレが俺らの方向を向いてたんじゃなくて空いてる道の方を向いてたから・・・。
俺らが通るときにソレの目の前を通らないといけないんだよ。だれも行けない。でもこのままじゃダメなのも
分かってる。八方塞だった。そのときBがいきなり走りだしてそいつの横を突っ切った。
それに続けとばかりに皆も一斉に突っ切った。全員でその後Cの家まで兎に角走ることをやめなかったよ。
ずっと着いて来てる感じが拭えなかったから。

159: 155 2007/03/09(金) 06:36:07 ID:tabw4ZGN0
まぁ、それからはCの家で「こぇぇ・・・・」とか「まじ、最悪」とか皆が一斉に何をみたか、何を聞いたか
を話してたんだよ。確かに怖かったんだけど家に入って明かりのある部屋で11人も集まると自然とまた
少しずつ皆元気になってくるんだよね。安心したっていうかなんていうか。
ただ、これが最後に起こる事で一気に崩壊するんだよ。


Cがいきなり携帯で電話は始めたんだ。だれにかは知らんけど、「ごめんね。本当にごめんなさい。」
みたいにずっと言ってんの。皆始めは「彼女だろ?うらやましいww」とか言ってたんだ。俺もそうだと
思ってた。んでCがブルブル震えてるのに気づいた。俺らもそのときに少しおかしいのに気づいた。。
時間は明け方の4時。いくらなんでも彼女に電話するのは早すぎる。電話が掛かってきた雰囲気でもない。
じゃぁ・・・・。Cはだれと話てるんだ????だれにあやまってるんだ??????
一斉に静寂になったよ。AがCの携帯を奪って画面を見たらだれとも通話状態になってない。
Cは「もう、やばいんかなぁ?俺・・・。」って泣き始める。何が何なのかわからん俺らはぶるぶる震えて
しまって、つられて泣き出す奴も出だした。その次におかしくなったのはB。
いきなりMDウォークマン(俺らの時代では最新でした)を叩きだした。しかも泣きながら。
ブツブツブツブツ言ってるから「気持ち悪いからちゃんと言え!」って言ったあと良く聞いたら
イヤホンから音漏れがしてる。んで、Bが言ったのが
「電源はいってないよ。電池切れてるのに・・・うぅ・・・」って。泣きながら繰り返してた。

160: 155 2007/03/09(金) 06:42:05 ID:tabw4ZGN0
それから朝8時ぐらいまではその部屋から一切でれない。トイレさえ行けない。、Cの親がご飯の用意
したから食べる?って聞きに来たときにやっと呪縛から開放された(大げさだけど本当にそんな感じ)
一斉に皆泣きはじめた。それ以来そういう場所に行くのはもう止めた。


それとCが大学1年の時に亡くなった。いきなりスーパーで買い物中に亡くなったらしい。
葬式にはもちろん行ったが、そこに居たくなくてすぐに帰った。他の奴らとその話してて
「やっぱりあのことが?」ってそのときのメンバーが言い始めた。「んなことあるか」とか言ってたけど
それを聞いたときに背筋に冷たいものが降りてきた。
Cが携帯で話してたのはだれなんだ?ずっと謝ってたのは何に???って考えが浮かんできた。皆同じこと思ったんだと
思う。そしたらそのメンバーの一人が言ったんだよね。後日Cがそいつに電話してきて
「俺やばいかも。お寺に行って御祓いもうけたんだよ。神社にもいって受けた。えっとさぁ、
お前に聞きたいことがあるんだけど、アレの前を走り去るときに何か聞こえた?」って聞いたらしい。
「アレって?」って聞き返したら「鳥居の前の・・・。」って。そいつは聞きたくないって思ったらしいけど
Cが泣いてるのが分かったから切れなかったらしい。「なんて聞こえたの?」って聞いたら。


「お前はダメよぉおぉぉっぉおーー」

って叫んでたんだと・・・

161: 155 2007/03/09(金) 06:45:36 ID:tabw4ZGN0
それで終了。俺らはそんなことは一切聞いてませんし、本当かどうかもわかりません。
そいつが俺らを怖がらすためにやったのかもです。でも、ブルブル震えながら真っ青になりながら
冗談でいったなら、かなりの策士だとほめてやりたいです。
長文になりましたが実際に俺が体験したことです。でもちょっと脚色してるかも^^;
まぁ、ほとんどこのままです。これ以降は一切肝試しはやってません。
では、駄文すみませんですた。

390: ノイズの唇1/2 2007/03/11(日) 05:46:16 ID:3Ut4PRWk0
【ノイズの唇】

俺のばあちゃんの家はかなりの田舎にある。
というか、島。家から港まで車で6時間、
そこから船で2時間かけないと行けない。
それでも、小学生のときとかは楽しみだった。
今ではただ遠いとしか感じなくなってしまったけど、
夏と冬、1年に2回は行く。

向こうには、2つ年上のイトコの姉ちゃんがいて、
よく2人で遊んでた。姉ちゃんは泥汚れとか全然気にせずに、
森の中で遊んだり川に入ったりと、俺の面倒を見てくれていた。
大体、向こうには一週間ぐらい居た。

そんで、なぜかは忘れたけど、その日は一人で遊んでた。
今でも何でその日だけ一人だったのかは覚えていない。
まあいろいろ一人で何かして遊んでたと思う。
やがて夕方になり、日も落ちかけてくると周りはとても暗くなる。
そろそろ遊ぶのをやめて帰ろうと思ったら、
小橋の近くにある電灯の下に姉ちゃんが居た。
後ろを向いて立ってて、電灯にもたれ掛かる様な感じで。

姉ちゃん迎えに来てくれたんだ~、
と思って近づくと、そいつが振り向いた。
そいつのあまりの不気味さに足が一瞬で止まった。

391: ノイズの唇2/2 2007/03/11(日) 05:48:06 ID:3Ut4PRWk0
なんつーか・・・目、鼻、口は福笑いみたいな、
とってつけたような薄いパーツで、
皮膚が見たことも無いぐらいツルツルだった。
姉ちゃんと似ていたのは髪形だけで、
あとは化け物以外の何でもなかった。

一番キモかったのは、唇。
ぎゅっと固く結ばれた唇が、
ノイズみたいに不規則に折れ曲がりながら動いていた。


「MWMW」 ←分かりにくいけどこんな感じ。
そこからは考えよりも体が先に動いて、猛ダッシュ。
死に物狂いでばあちゃんの家まで走った。
家に着くと姉ちゃんがのんきにスイカ食ってた。
今さっきの事を話したら、

「そんなん知らんww」
「今日は隣の家の引っ越し手伝ってた」
「お前だけサボりやがってww」

みたいな事と言われてヘッドロックかけられた。
まあ、そんなことはそれ一回だけだったけど、
今でも姉ちゃんと会ったら聞いたりする。
「あの日、本当にあの電柱の下には居なかった?」
って。
そのたびに「知らんww」って言われるけどね。

だって、忘れようにも忘れられないんだよ・・・あのノイズの唇が特に。

492: 前編 2007/03/11(日) 21:15:43 ID:Ll3eK2zF0
【長い黒髪】

少し前に起きた話。

最近よくに口の中に髪の毛が入ってるんだ。
しかも必ず一本、長い黒い髪が。
俺の家には長い黒い髪の人はいない。
おかしいだろ、まぁ一、二回なら気にしないが
最近は一日一本は必ず口の中に入ってるんだ。

そして、さっき夢を見たんだ。
俺が、長くて黒い髪の女性の頭を齧ってるんだ。
女性は痛がっていて、俺は本当に気持ち悪かった。
しかも、よく見れば髪の毛だけを食べてるんだ。
女性はだんだんと髪の毛がなくなっている。
俺はその光景を呆然と眺めているしか出来なかった。
不意に女性が俺を見て「助けて」と悪魔のような形相で睨んだ。

そこで夢が覚めたんだ。
当然ながら俺の口の中いっぱいに髪の毛が詰まっていた。

493: 後編 2007/03/11(日) 21:16:22 ID:Ll3eK2zF0
次の日俺は友人にお払いをしてもらった。
お払い中は意識を失っていて何も覚えてない。
意識が戻って友人に「どんな霊だった」と聞いても
「知らないほうがいい」「後悔するだけ」の一点張り。

なんどもしつこく聞いていくと友人は言った。
「もしかしたら君は近いうちに死ぬかも知れない、気をつけろ」

数日後、友人が死んだ。
友人は死ぬ前日俺にお守りをくれた。
「俺が死んだら、これをあけろ。そして寺に頼んで払ってもらえ」
中には、お札が何枚かと例の髪の毛が数本。
寺の人はこの髪の毛とお札を見ただけで大きな寺を紹介してくれ、そこでお払いをしてもらった。
寺の人は数日掛けて俺と、髪の毛を祓ってくれた。
それ以後俺は霊が見えるようになった。

終わりです。長文失礼しました。

551: 本当にあった怖い名無し 2007/03/12(月) 00:09:28 ID:ZIHDaVRs0
【阿蘇の赤橋】

阿蘇の赤橋に行ったときのやーな話。
その日は草野球のメンバー数人と飲んでて、怖い話大会が始まった。
怖いのが嫌いな人たちは次第に別室で寝始め、気が付いたら男ばっか四人になっていた。
んで1時過ぎにK本という奴が遅れてきて、そいつは飲んでないから車出せる!
って事で、阿蘇に或る有名な心霊スポット、通称「赤橋」に行くことに。
着いたのは深夜一時過ぎで、ものっそい霧かかっていて非常にいいかんじ。
かなーりテンションも上がり、これは何か期待出来る…と言う雰囲気。
1人が川岸まで下ろうと言い出し。これを多数決で採択。
素面のK本だけはかなり嫌がっていたが、置いていくぞと言うと、渋々着いてきた。
そして、みんなで暗い中はしごを降り、さぁいざ川岸へ!という時に
「ザガッザガッザガッザガッザガッザガッザガッザガッザガッザガッ!」
と何かがこちらに駆け寄ってくる音が!
全員パニック状態で引き返し車まで疾走。尻尾を巻いて帰路に着いたのだが、
まぁ15分くらいしたら喉元過ぎればってやつで、いい体験談をゲットした!と結構盛り上がった。

552: 本当にあった怖い名無し 2007/03/12(月) 00:11:11 ID:ZIHDaVRs0
ただ、K本だけがみょーに青い顔をしてむっつり黙っている。
気になったので車中で問い詰めると、走ってくる奴の顔を見たと言い出した。
車内は色めき立ち、全員で特徴を聞いてみると、
「輪郭はハッキリしてるのに、顔だけはなんだかボヤーッとしていて、
 ただやばいって感じだけは伝わってきた。捕まったら死ぬと思った。」(うろ覚え
という「死」まで出てきたちょっとリアルな話に興奮状態が冷まされ、また呑み直そうとなった。
その後酒盛りは明け方まで続いたが、突然コップは割れるわ、原因不明の停電はおこるわ、
誰もいないのにチャイムはなるわで怪奇現象のオンパレード。しかし、何故かその度大盛り上がり。
ただK本だけは「視られてる気がする」などと言い最後まで青い顔をしていた。
そして、問題は次の日。先に寝てしまった先輩が怖い顔をして。
おまえ昨日の夜どこいった?とK本に突然質問してきた。
赤橋に…というと、五人集められて正座させられ、説教をくらった。
でも正直大の大人が心霊スポットに行くだけで怒られるには納得いかず、
誰が先輩に教えたんだよ…。と犯人探しが始まったが、みな違うと言う。
すると、先輩が1人例の見ちゃった奴を指差しながら、
「別にきかんでもわかるわ。お前が肩に乗っけとるんじゃ」
と言うものだから一同真っ青。どうも今まで一切そんな話をしたことはなかったが、
先輩は「視える」性質の人らしく、昨晩悪夢をみて、起きたら凄い寒気を覚え、
K本を一目見たときに大体わかったらしい。ほんで、なんか御祓いのような事をしだして、
「これ応急処置みたいなもんだから、ちゃんとしたとこで払ってもらい。じゃねぇと…」
たっぷり溜めてからぼそっと言った。
「たぶん死ぬぞ。」

585: 本当にあった怖い名無し 2007/03/12(月) 03:24:18 ID:g0e+BAyv0
【山坊主】

長野は茅野の友人を訪ねた帰り道。
夜11時近かったろうか。
甲府を抜け、雁坂道を走っていた。助手席には同行した友達が寝ているのか、
無言でシートにうずまっていた。

長い県境のトンネルを抜けて少し経ったころ。
山道の崖側のほうに人間らしき姿がヘッドライトに浮かんだ。
ちょっとびっくりしたものの、そのまま通り過ぎる。
「今の見た?」
友達は起きていたようで、いきなりそう切り出した。
「見たよ。人みたいだったよな」
「あれ、生きている人間じゃない気がする」
いきなり何を言い出すのか、こいつは。
「なんだよ…変なこというな」
鼻で笑ってみたものの、正直、夜の山道でそんなこと言われたら気持ちの
いいもんじゃない。

少し走ったとき、助手席から
「おい、見てみ、あれ」と声がした。
また、崖側に人間らしき影があった。ヘッドライトがあたると、それは確か
にさきほど見た「人間らしきもの」と同じようである。
「おい、スピード落とすな」
慌てて、離しかけた右足をアクセルに置く。
「目を合わせるなよ。見えないふりをしろ」
「あれ…マジで…か?」
「たぶんな。また来るぞ」

586: 本当にあった怖い名無し 2007/03/12(月) 03:25:16 ID:g0e+BAyv0
さらに2,3分走ったところで、果たしてそれは現れた。
もう、疑いようがない。ヘッドライトの明かりで見る限りでも今までのものと、
同一人物であった。
「…三つ子が夜道のドライバーを脅かそうとしてるのかもな」
言ってはみたものの、自分でもそんなわけが無いと思う。
そしてまた現れた。
「四つ子じゃ、ないよな…」
「おまえ、なんかおかしいと思わないか?」
「おかしい?」
「ああ、たぶんまた出てくるからよく見てみな。よく見ちゃまずいと思うが」

また2,3分後、お約束のように現れる。
確かに違和感があった。同じ人物なのは間違いないのだが。
「奴、こっちが止まるまで出てくるつもりかな」
「じゃあ、止まれば終わるってこと…か…」
「止まったところでろくなことは起こらんだろうよ。まあ、見えないふりを
していたほうがいいだろう」
「だけど、たしかにおかしい、何か違和感があったよ」
「俺も自信がないけど、次きたらはっきりするだろ」

そして、それが現れたとき、はっきり違和感の正体がわかった。
「でかくなってるよな」
「なってるよな」
今いるそいつは、ざっと見ても身長が2mを軽く超えていた。確かに人間じゃない。
「ははは…狐や狸が化かす時代でもないよな…」
乾いた笑いで言う。それでも友達が隣にいるから、乾いていても笑いが出る。
ひとりだったら、笑いじゃなく小水が出ていたかもしれない。
「とにかく無視しろよな。関わってもいいことはないと思うから

587: 本当にあった怖い名無し 2007/03/12(月) 03:26:13 ID:g0e+BAyv0
次に出たときは、さらに大きくなり3メートルかそれに近いような気がした。
そんな調子でおよそ3分おきに現れる。徐々に大きくなりながら。
正直、恐怖で言葉も発せられなかった。ただ道にあわせてハンドルを動かすのが
精一杯であった。
最初はほとんど人間の大きさであったと思う。それが、このまま現れ続ければ、
いったいどこまで大きくなるのだろうと考えると、とてつもない恐怖であった。
おそらく友達もそうだったのだろう。10回を過ぎたころから、一言もしゃべらな
かったのだから。

14、5回は出たと思う。最後には10メートル近くになっていたはずだ。もう気づか
ないふりにも無理がある。
しかし、ちょっとした里の集落の灯りが見えると、そいつは姿を現さなくなった。
3分が過ぎ、5分が過ぎ、10分と過ぎても姿を見せない。
「もう出ないみたい…かな…」
「逃げ切れたか…」
まだ不安は残るものの、どことなくほっとした空気が包む。
大したことのない、行灯式の看板や自販機の灯りがこのときばかりは頼もしく思えた。

集落を抜けたはずれに、自販機が並べてある駐車可能なスペースがあった。
お互い喉がカラカラだったので缶コーヒーを買った。
そして、車を車道に戻して徐々にスピードを上げる。
ふとサイドウインドーを見ると、闇に浮かんだ山が、巨大に膨れ上がった物の怪の
ような気がした。

620: 動いたら・・・・。 2007/03/12(月) 20:22:04 ID:I+gyII090
【動いたら・・・・】

これは私が体験した一番怖い体験。
後の体験は怖ビックリとかだけ
体験したのは中学2年のとき、冬の休日でした(兄が受験だったので覚えています)
夜更かしをしており毎夜心霊サイトにアクセスし心霊スポットのレポを読んでいました。
その性かどうかは分からないのですがよく金縛りにあっていました。
その日も明け方金縛りにあいました。
私「あぁ~・・・また金縛り?もう・・・めんどくさいな」
と思っていました。
しかし、その日の金縛りは普段のとは違い何故か足が動かせそうな気がしたのです
私「あ・・・今日は手とか足が動かせそうだな、圧迫感ないし、、、」
そう感じ、動けば金縛りも解けるだろうと思い動かすことにしました。
私「お・・!マジで動きそう!よ~し、動け動け!!」
そして動きそうになった次の瞬間
「動いたら・・・・・殺す。」
私「!!!????」
ぞっとしました。
その声は、中年男性の声で耳のすぐそばで囁かれたような大きさでした。(普段うつ伏せねなので)
そして背中を強く押される感じの圧迫感が強くなり、その圧迫感が手や足にまで広がりました。
私はその時、本当に死を感じました。
私「苦しい!息が詰まる!!こいつ本気だ、動いたら絶対に殺される!!というか動かなくてもこのまま殺されるんだ!!」
私「怖い怖い怖い!!死にたくない!!死にたくない!!誰か助けて!!殺されちゃう!!!」
もうほぼパニックです。
そんな恐怖の時間がどれだけ流れたかは分かりませんが、しばらくすると金縛りが解けました。
すると階段の方から(寝室は2階にあるので)誰か上がってくる音がします。
ドアが開き母が「コンパス持ってない?」と、
なんとも間の抜けた事を聞いてきました先ほどの恐怖と今の現状の大きな差に呆然としていましたが
結果的に母と兄に助けたれた形になりました。
受験に行く兄がコンパスを学校に忘れていなかったら、家に普段あるコンパスがなかったら
今ここで話すことは無かったでしょう。


830: 本当にあった怖い名無し 2007/03/15(木) 02:57:06 ID:W/vCyPg90
【あの時の女】

去年の夏くらいの話。
一緒に住んでた彼が浮気して、女の家から帰って来なくなった。
好きだ嫌いだではなくて、悔しくて眠れなくなった。
精神的にヤバかったと思う。
食事も満足に取れないし、眠れないし、意識がある間は悔しい気持ちでイッパイだった。
数日徹夜して、気を失うように1、2時間眠る生活が数ヶ月続いた。
自分が別れる、寄りを戻すなんて考えは無くて
どうにかして別れさせようってばかり考えていた。
ある日。
彼が憔悴しきって帰ってきた。
相手の女が自殺を図ったのだという。
私とちゃんと別れ話をしていない、荷物も置きっぱなしがイヤだというのが原因らしい。
本当は戻るツモリなんじゃないの?と責められていたようだ。
彼は血に弱い人で、自殺に脅えて戻りたくないと言う。
スレ違いになるから省くけど、イロイロあって相手とは別れて私たちは寄りを戻した。
少し落ち着いてから、相手の家に居た時の話を聞いた。
毎晩のように金縛りにあっていたそうだ。
女も、穏やかな人だったのにヒステリーを起こすようになった。
一緒に居ると空気が重くて会話も少なくなり、
そんな状況が続いた事も自殺にまで追いやった原因のヒトツだろう。

831: 本当にあった怖い名無し 2007/03/15(木) 02:57:46 ID:W/vCyPg90
数日前、二人で買い物に出かけた時に彼が突然身を隠した。
一人の女を指差して「あれがアノ時の女だ」と言った。
ぞっとした。
初めて会うはずなのに、会った事があるような感覚。
いや、間違いなく会っている。確信だ。
彼女の寝顔がハッキリと思い出せる。
隣には彼が寝ている映像も浮かんできた。

彼女の自殺の原因、そして彼の金縛りの原因は、私の生霊だったのだろうか?

見つかる前にと急いでその場を立ち去った。
しかし振り返ると、彼女と目があった。
怖かった。

そして今。
なぜか、彼は仕事で居ないのに人の気配がする。
姿は見えないけれど彼女のような気がする。
怖くて眠れない。
どうしよう・・・